色付き彩られ -avntis- (ページ8)

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駅から少し歩いて、人数の少ない裏通り。

そこに私が働いているお店がある___________

__________こういった説明だと
あやしいお店に聞こえるが、
実際は廃れたゲームセンターだ。

利用者が多いわけでもないし、
時給がいいわけでもない。

ただ、お客さんが来ないのをいいことに
私語をしていられるのが、
続けている理由だったりする。

バイト中に決まって夏乃とふたりで話すのは_________

「ねぇ、新作！読んだ？」

『どの人の.......あ、夏乃のお気に入り作者さんね』

「そう！今回もよかった～」

____________携帯小説の話だ。

この共通の趣味が、仲良くなったきっかけでもある。

「Aも早く読んでよ～」

『はいはい......あ、店長からメールきてた』

昼くらいに。

メールを確認していなかったことを
裏にいる店長に謝り、内容に目を通す。

【今日は面接の人が来るので、お客さんの対応できないと思います～夏乃ちゃんと頑張ってね！よろしく！】

というものだった。

新しいバイトの人かぁ...
きっと一緒に働くことになるだろうし、
早めに仲良くなっておきたいものだ。

「ねぇ、Aってば、小説よんでよ～」

『あ、はいはい』

一応、こっそりと携帯を手に取り、
お店の入口に背を向けた。

その瞬間だったと思う。

ドアが開いたのは___________

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