色付き彩られ -avntis- (ページ3)

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私の日常は至って普通だ。

友達がいないわけではないし、
かといってクラスの人気者というわけでもない。

「A～購買いこ！」

『いいね、行く』

「先ついたら奢りね！」

そう言い残して走っていった彼女は、
クラスで仲のいい夏乃。

ゆるい口調でズバッとものを言うあたり、
私は好きだ。

運動部に所属していて、
部活動をしていない私とはあまり共通点がない。

「遅い！！」

『_________ もう、帰宅部を全力ダッシュで
置いてかないでよね』

「うーん、食べ物が関わってれば
話は違うからなぁ」

『...まさか奢ってもらえると思ってるの？」

何か勘違いしているようで、
さっき言われた言葉をそのまま伝える。

少し抜けているのも彼女のいいところだけど...

『＂先ついたら奢り＂って言ってたよ』

「ん！？」

『サイダー飲みたいな』

「え～、はいはい」

拗ねた表情をしながらも楽しそうに話す
夏乃を横目に歩いていると、
いつもより騒がしい購買が見えた。

「いつもより混んでるね～」

『教室戻る？』

「サイダー飲むんでしょ、
私ぶどうジュース買うし」

無駄な責任感と使命感...のようなものを抱え、
購買の長い列に並ぶこととなった。
列が一向に進む気配は無い。

前の方で何かが起こっていることに気付くのに、
そう時間はかからなかった。

［次の人、先にどうぞ！］

「待っておばちゃん！！もうすぐだから！」

［あんたら遅いんだよ～
早く買うもの決めてもらわないと...］

「困る、よね！ほら～そらが飲み物
買ってくれればいいんだって」

「その言い方は無くない！？
お金ないのに購買くるのおかしいからね！？」

どうやら男子生徒が買うものを
決めかねてるようで、
時間がかかってるらしい。

よく見ると、同じ委員会の子がいた気がした。
そして、目が合ってしまった。
買い終わったようで、
階段のあるこちら側に向かってくる。
別に困ることは無いけど、
たくさん話す関係でもないから_______

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