episode43 ページ43
「もし話す気がないのなら俺に逆らえないようにお前を隅々まで犯すぞ。それから全て明かしてもらおう。それを生徒会長に全て報告するのもいいかもな。」
『...っ!』
「安心しろ。全て話すというならAの安全は保証する」
清隆はそこまで言うと私の首から手を離した。
『かひゅ...っ、ぁ、ごほっ、こほっ、ぇ、はぁ、...っはぁ...』
「落ち着いたか」
暫く息を整えていると清隆がそう聞いた。
『なんっ、で、...っ記憶、わかったのっ...。学ですら、騙されたのにっ...』
演技には自信があったのに。
きちんと準備もしてきた。
なのにどうして…?
「確かにおまえの演技は凄かったよ。俺も一瞬騙されたし」
___でも矛盾してたんだ
『うそ……』
「ここで嘘ついても意味ないだろ。Aは自分で言っていたよな。関わってきた人物や通っていた学校は覚えていないが、物の名前や学習内容は覚えている、と」
『…っそれの、なにがおかしいの…?断片的に記憶がなくなる人は普通に…「おかしいだろ」っ……』
「学習内容を覚えているなら…なぜホワイトルームで習った座学や体術を忘れているんだ?」
『っそれは』
「それにお前は記憶が無い状態で男4人の拘束から逃げられた。
それなのに俺からは逃げようともしなかった。
おまえが無意識に俺には勝てない、と思ったからだ」
あとお前は演技こそ上手いが嘘が下手だからな
そう言われてしまえばもう認めるしか無かった。
「それで……次はないと言ったのにも関わらず、特別にチャンスをあげてるわけだが。全て話してくれるよな?」
『…清隆の言う通りだよ。記憶なんて失ってない。
だけど入学式の3日前に事故を起こしたのは本当。
いいきっかけだと思って記憶を失ったふりをした。』
「何故記憶を失うふりなんかしたんだ?」
『全てゼロからやり直したかった。...人間が怖かったの。』
「……」
続けろ、とでも言うように清隆は静かに話を聞いている。
『私は堀北鈴音と学...生徒会長の幼なじみだったの。3人で仲良くしてたのに...私がホワイトルームから戻ってきた時には何もかも変わってた。』
「詳しく話してくれるか?」
『……うん』
数々の苦い思い出が頭に浮かぶ。
反吐が出そうになるのを抑えて私はあの時のことを清隆に少しずつ話した。
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みき - 更新嬉しいです! (1月15日 18時) (レス) id: c7f0ee6997 (このIDを非表示/違反報告)
おたく(プロフ) - めちゃくちゃおもろいです!更新楽しみにしてます(^-^) (2023年4月1日 16時) (レス) @page42 id: 2be13f9ec9 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - とても面白かったです。次回の話も楽しみにしています。 (2023年2月1日 16時) (レス) @page40 id: 34308661a8 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - 超絶面白いです。まじありがとうございます。更新頑張ってください!! (2023年1月29日 11時) (レス) @page40 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 面白かったです。更新を頑張ってください!続きを楽しみにしています。 (2022年12月18日 9時) (レス) @page27 id: 2c1bfd1fb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2022年10月17日 2時