【よう実】ヤンデレ教室

episode12 ページ12

「お前は俺のモノだ」



冷たくこちらを見下す生徒会長。



その威圧感は半端ではなかった。




『...っ。...どういう意味でしょうか』




「今一瞬ではあるが表情を変えたな。なにか思い出したのか？」



さすが生徒会長と言ったところか、一瞬表情を''崩してしまった''だけなのに気づいてしまった。



鋭い。





『...いえ、言い方に少し違和感を覚えただけです』



｢何故だ？何も間違っていない。君は、私…いや俺のモノだ｣





1歩、また1歩と近づいてきて私は後ずさる。




けれどついに背中と壁がピタリとくっついて逃げ場がなくなってしまった。



そして次の瞬間壁に押し付けられていた。



『…おかしなことを仰るのですね。時間が無いので私はこれで失礼します。』




生徒会長の手を無理やりどかしてその場を立ち去ろうとする。




引き止められると思ったが生徒会長に引き止められることは無かった。



安心してそのまま寮へ向かおうとすると



｢''まて''｣





という生徒会長の言葉が耳に入ってきた。






大きな声で言った訳では無い、と思う。




だけどそれ十分すぎるほどに聞こえてきた。







『…っなんですかさっきから。人をもの呼ばわりしたり強引な態度をとったり』



｢Aこそ俺に向かってどういうつもりだ。｣





『あなたみたいな人は知りません。気安く名前を呼ばないでください』




｢その態度…記憶をなくして混乱しているだろうから今日のところは許してやる。次は無いぞ｣




『次なんてありません。失礼します。』





｢いいんだな？これがないと困るんじゃないか？｣





『...っそれは！』

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