烏野マネージャー、全排球部の愛が重すぎて困ってます。【ハイキュー】 (ページ10)

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黒づくめ3「お、おいやめとけって…」

教頭「あれは1年かね？」

黒づくめ1「…コラコラ、君たち勝手な事はやめなさいねー」

ニコニコだけど明らかにイラッとしてる先輩。

あーゆー温厚な人ほど絶対に怒らせちゃダメって言うけど本当にその通りだと思う。

絶対やめといた方がいいよ、2人とも……

そうは思いつつもワクワクしていることは否めなかった。

『(さて、どうなるんだろ＿＿＿＿)』

「ブッ…！！！」

『！？！？！』

「「ｯｯｯ」」

期待の眼差しで1年2人を見ていると、まさかの出来事が起きてしまった。

黒髪くんが威力が半端ないサーブをする。

オレンジくんは素早くボールの正面に回り込んだが……

ボールは上に上がることなく、自身の顔面にぶつかる。

そしてそのボールは教頭の頬を目掛けて一直線に飛んで行った。

教頭の髪……いやカツラは、宙を舞い＿＿

そのまま先輩の頭へとすっぽりハマった。

ファサッ……という効果音とともに。

『……』

その一連の流れはスローモーションのように見えた。

「澤村くん、ちょっといいかな」

「……ﾊｲ」

サワムラクンと呼ばれた上級生は、随分と髪が薄くなった教頭に連れられてどこかに行ってしまった。

出てくるのを察して咄嗟に隠れたのはいいもののツボってしまい、私はその場から離れられなかった。

『(カツラ被った先輩…ｯ､面白すぎでしょ…笑)』

30分後

ようやく呼び出された先輩が戻ってきた。

どうやらお咎めはなかったらしいが、何も見なかったことにしろ、ということだった。

ホッとする他上級生2人。

そんな中、気づけば1年2人はまた喧嘩をしている。

もはや息を吸うように喧嘩してるよあの二人…。

そろそろ黒づくめ1……というか多分主将さん？キレそうだよ…？？

やめた方が……

と、心の中で言っていても二人に届くはずもなく。

主将さんはこっっっわぁーい顔で2人に向かって話し始めた。

「なぁ……。俺はさ、お前らにトモダチになれって言ってんじゃないのね」

ほかの上級生がススス……と離れ始める。

1年2人も先程とは全く違う主将さんの雰囲気を感じ取って、ようやく事の重大さに気づいたようだ。

私はあの場にいなくてよかった、と心の底から思った。

「中学の時にネットを挟んだ敵同士だったとしても…今はネットのこっち側だって事を自覚しなさいって…」

''言ってんのね。''