烏野マネージャー、全排球部の愛が重すぎて困ってます。【ハイキュー】 (ページ20)

今日:105 hit、昨日:206 hit、合計:23,350 hit

page20 ページ20

二人が話し終えると、澤村先輩がこちらに走ってきた。

「本当にいいのか？練習にならないから手加減は出来ないぞ？」

『手加減無用ですよ？ほかの人たちの時もそうでしたから。』

「そうか…。じゃあお言葉に甘えて手伝ってもらおう！少しでも無理だと思ったら抜けてくれて構わないからな」

『お気遣いありがとうございます！』

さすがに出しゃばりすぎたな、と自覚はしているが久々にバレーが出来ると思うと自分を止められなかった。

むしろ今までよく我慢できていたな、と自分を褒めたいくらいだ。

やるからには全力でやろう。

急いでジャージに着替えてから、軽くウォーミングアップをして、私はコートの中に入った。

『よろしくお願いします！田中先輩！』

「せっ、せんぱ…！？よよ、よ、よ、よろしくおねしゃす…」

木下「田中声ちっさ。顔あっか。」

菅原「田中が固まった！！」

縁下「田中しっかりしろ！！」

澤村「始めるぞー田中動けー」

初めのチームは田中先輩＆私vs菅原先輩＆澤村先輩だった。

ちなみにペアはくじ引きで決めた。

「ナイサー！」

初めのサーブは澤村先輩。

まずその球を田中先輩がレシーブ。

『田中先輩！お願いします！』

「おっしゃこら！！！」

私のセットしたボールを田中先輩が勢いよく打つも流石の主将と言ったところか、菅原先輩との連携もあり、それを軽々と澤村先輩がレシーブした。

それを綺麗にセットする菅原先輩。

さすが３年生だ…。

綺麗にセットされたボールを澤村先輩が打つ。

ブロックしようと思ったが、久々すぎて手がネットから出るほどジャンプできるか分からない。

澤村先輩の体の向きからして、ボールは真っ直ぐ田中先輩のところに行きそうだしブロックは諦めて、セットする準備をする。

たとえこちら側に来てもいいようにレシーブする用意もしておく。

予想通り、球は田中先輩の元に。

「すまん、短い！」

『ボールが上がってさえすれば大丈夫です！お願いします！』

「まかせろ！！！！」

田中先輩の打ったボールは見事に床に落ち、初得点はこちらが頂いた。

その後も田中先輩が決めたり、澤村先輩が決めたりで同じような流れが続く。

私はそれに違和感を感じた。

あれ…これもしかして…

『…澤村先輩私にボール打たないようにしてます？』