卌伍 ページ45
絶対無理だと思いつつも、希望をもって黒死牟の横をすり抜けようとする。
しかしいとも簡単に片手で抱き上げられてしまった。
ですよね。分かってました。
それにしてもガタイがいいですね、おじいちゃん。
「初任務は…どうだった」
ベッドの上に優しく置かれる。
右には無惨様、左には黒死牟。
これで完全に逃げる事は出来なくなってしまった。
両手に花ってこういう事なのかな??
そう現実逃避しつつ、私は黒死牟に聞かれたことを答えた。
『初任務は柱…と合同任務でした…』
柱と言った途端両隣からの圧というか殺意に押しつぶされそうになった。
空気が重い。怖すぎて敬語になってしまった。
それにしてもイケメンだ(n回目)
『初めは一緒に行動してたんだけど全然鬼が出てこなくて……。手分けして鬼を探すってなった途端、目の前に下弦の鬼が現れてめちゃくちゃ煽られた。』
私の言葉を聞いて黒死牟が顔を顰める。
怖いのでやめてください。
「下弦の何だ。私が今すぐこの世から消し去ってやろう。私の娘を煽るなど1000年早い。」
今まで黙っていた無惨様が青筋をピキピキ鳴らしながらそう口にした。
頼むから落ち着いて欲しい。その殺気でちびりそう。
『さ、最後まで聞いてよ!その鬼はちゃんと1人で倒した!そんで煽り返した!!だから一件落着!!はい!終わり!着替えるから出てって!!!』
強引に話を終わらせ、部屋から出そうと背中を押すがビクともしない。
まるで壁を押しているようだった。
「まだ何か…隠しているだろう…」
『ん!?!?な、ななな、なんのこと!?』
隠し事……心当たりが多すぎてめちゃくちゃ焦ってしまった。
「私には…言いたくないか…?」
黒死牟が寂しそうに言い放つ。
無いはずの犬の耳がペションとたれているのが見えた。
対して無惨様は感情が読み取れない表情でこちらを見ていた。
「隠し事は無しという約束だろう?10秒待ってやる。10数えるまでに言わなければ…どうなるか分かってるな?」
私の返事も聞かずに無惨様が死へのカウントダウンを始める。
「10…9…」
『まっ、まって!まってください!!』
「8…7…」
あ。これ何言っても止まんないやつだ。
でもこちらだって話せないもの話せない。
だって、『明日君たちの天敵、産屋敷に行ってきます!』とか言えると思う?いや無理だね絶対。
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虹心(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いこの小説が大好きです!続き楽しみにしてます! (2月5日 15時) (レス) id: 62f09173e9 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - ツバキさん» コメントありがとうございます!更新おまたせしました、全然完結じゃないです!😹亀更新ですがこれからもよろしくお願いします😚 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - lokilokiさん» コメントありがとうございます!プレイリストがなにか存じ上げませんがありがとうございます笑。今後ともよろしくです🫶 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました!!さいこうです!連載状況が完結となっていますが、これで完結なのでしょうか?個人的には続きが気になるので更新楽しみにしてます! (12月31日 17時) (レス) @page13 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年3月17日 0時