Lv.79_モフ吉 ページ29
「ギャァアアア!!!」
どでかい鳴き声で鳴きながら鳥さんがこっちにくる。
と思いきや、1歩踏み出した途端体がガクリと傾き、鳥さんはドシャッと倒れてしまった。
「え…っと?」
『!イルマくん、この鳥さん怪我してる、』
痛そう…応急処置だけでもしてあげたい。
そう思ったが威嚇されていて近づけない。
イルマくんならどうするだろうか。
隣を見てみると鋭い石の破片を持ったイルマくんが居た。
……まさか戦うつもり?
鳥さんがイルマくんを警戒し出す。
今のうちに応急処置できないかな…と思っているとイルマくんは躊躇なくその石の破片を自身の手の甲に振り下ろした。
これには鳥さんも私もびっくりだ。
そんなのお構い無しにイルマくんは自分のシャツをビリビリに破ると怪我したところに巻き付けた。
「僕達コレをね、キミにやってあげたいだけなんだけど…ダメ?」
イルマくんが鳥さんに言った。
しかし鳥さんからリアクションはない。
そして暫く見つめあったあと、鳥さんはゆっくり怪我した足を前に出した。
『……!すごいよイルマくん!』
「!!あ、ありがとう!」
『ちょっとまっててね、今消毒するから…』
クララちゃんの家系能力を使って消毒液を取り出す。
イルマくんからどこから出したの?と聞かれたがいつも持っていると言えば何も言わなくなった。
プシュッと鳥さんの傷に消毒液をかける。
すると、相当染みたのか、暴れだしてしまった。
『い''っ……』
「Aちゃん!!」
『わ、私は大丈夫、ごめんね鳥さん…今は痛い、けど信じてくれないかな?』
引っかかれた腕を押えて鳥さんに話しかける。
しかし鳥さんは止まらない。
それでも臆せず鳥さんの傍から動かずに居れば、鳥さんは落ち着いた。
『っ、あとはお願いイルマくん』
「う、うん!」
『(こっ、怖かったッ〜〜〜!!!)』
何もされなかった安心感で腰が抜ける。
暫くは動けそうにないためイルマくんにまかせることにした。
平常心を装ってる私が本当は漏らしそうなほどビビってるなんてイルマくんは分からないだろうな。
いや、分からないでいて欲しい。
「ちょっとまっててね、今……っ!?」
『……え?』
イルマくんの血が布にしみてポタッと鳥さんの傷に入る。
するとあろう事か、鳥さんの足の傷が完治した。
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ねこまくん - この作品大好きです!!尊すぎて夢主ちゃんが心臓破裂する前に心臓が破裂しそうです………! (9月17日 7時) (レス) @page15 id: 18b89fe2f6 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃんさんコメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです🥺今後もダリ先生との絡み増やしていくつもり(というか下書きには既にある)ので乞うご期待下さい🫢 (2023年2月8日 22時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!面白くて、一話から一気読みしてしまいました!個人的にダリ先生の絡みが今のところ好きです…!教師陣大好きなので、他の人との絡みも楽しみにしてます!更新頑張って下さい! (2023年2月3日 22時) (レス) @page14 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年2月2日 0時