転生したら鬼と家族になりました【鬼滅の刃】

伍 ページ5

やっと人が見えてきた…という所で我に返った。


そーいえば月彦さ…無惨様から逃げる事だけ考えてたせいで何買えばいいか聞くの忘れてた…


まぁ自分の好物の材料買っとけばいいっか！とポジティブに考える。



てかポジティブに考えないとこの世界生きていけない気がする。




だって。

私。

前世。

鬼滅オタク。




本誌だって最新話まで読んでる。え？読んでたの方が正しいんじゃないかって？そこ突っ込まなくていいから。



こちとら柱修行の所までしか読んでなくてうじうじしてんだよ。せめて最終話まで読んでから転生したかったよ。




そうすればこの状況を打開できる策が練れたかもしれないのに。



くそ。




まあ死んでしまったものは仕方ない。



でもこの状況には絶対納得しない。


いくら無惨様が推しだとしても会いたいとはおもわない。だってあのパワハラ野郎だよ？？？部外者として関わるなら良しとしてもうこれ絶対殺されるパティーンじゃん。


勘弁して。





推しに会いたい！


推しになら殺されてもいい！



とか言ってた前世の私まじ恨むかんな。



軽率な発言はやめましょう。






とそんなこんな言ってるうちにお買い物終了。


さすが私♡

仕事早い♡

有能すぎてしんどい♡

1000年に二人の橋本環奈♡(？)



...はぁ。


現実逃避してたらこのまま寄行に走りそうなのでここら辺で現実に目を向ける。


家に戻りたくないなぁ。


戻ったら即死じゃん絶対。


てか戻らなくても殺されそう。




仕方ないから戻るけどさ…っと


『おじいさん、これおとしましたよ！』


前を歩いていたおじいさんのポケットから落ちたであろうハンカチを拾い、おじいさんに声をかける。


落し物拾うなんて私優しい♡


やっぱり有能すぎ♡


私可愛い♡


そんなことを思いながらおじいさんに手を伸ばすと


｢あ？うっせーな…餓鬼が気安く喋りかけんじゃねーよ。さっさとよこせ｣


と言われ勢いよくハンカチを取られた。


いっっっっった！！！

えなに？？？？

餓鬼呼ばわりされた挙句手ひっかかれたんですけど？？？


わざとじゃなさそうだけどせめて謝れよ？？
気づいてんだろ？？は？？



このクソジジイがよ！！




ごほんごほん。



.....もう今日はホントついてない♡



さっきまで人が多いとこに居たかったけれど、今はそんな気分じゃない。




私は近道になりそうな裏路地に入って独り言を呟きながら歩いていった。

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