拾 ページ10
「なぜ俺の名前を知っているんだい?」
その問いに私は
『さっきじぶんでいってた』
といった。
よし。これでいい。うん。きっとこれでいい。
と思ったが目の前の鬼、童磨はそれを否定した。
「えー...そんな事ないはずなんだけどな」
『いってた』
「俺こう見えて頭良いんだぜ?言ってたなら忘れてるはずないんだけどなぁ…」
ニコニコと答える童磨にやっぱりこの人サイコパスだと思った。
あーあ、忘れてたよ。
この鬼記憶力いいんだったね。
無理ゲーじゃんそんなん。
『いってた』
私はこの言葉を繰り返す他道はなかった。
「うーん…思い出してみたけどやっぱり言ってないよ!俺しっかり秘密って言ったもん」
なるほど。
さっき言ってた秘密というのは名前の事だったのか。
って納得してる場合じゃない。
どうしてくれんだこの状況。
もうここまで来たら嘘つくしかない。
『ほんとうのこと言うとおかあさんのお友達がしんじゃできょうそさまのお名前おしえてもらったんだ!じゃあかえるね!』
完璧。
これで問題ない。
さぁ帰ろう。
くるりと後ろをみて一歩踏み出す。
が、童磨間に腕をひかれてその場から動けなかった。
「おかしいなぁ」
童磨が言った。
まだなんかあるんか。
もう帰らせてほしい。
私の安全のために。
...いや家に行っても安全じゃないのか..?
どっちにしろ早くこの場から離れたい。
「俺信者にも名前言ってないんだよね」
まじか。私のリサーチ不足...
オタクとして不甲斐ない。
穴があったら入りたい
もう打つ手ないし大人しく喰われよう。
『帰りたい...』
「まぁそう言わずにさ!ちょっとお話しようぜ」
童磨はニコニコのまま私の腕を引いて近くのベンチのようなところに私を座らせた。
絶対やだ。と言えるはずもなく。
私は言われるがままになっていた。
そして今に至る。
468人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
叶乃(プロフ) - やっぱ、めちゃくちゃおもしろすぎません!?続きめちゃ気になります〜!更新頑張ってください! (2023年2月23日 22時) (レス) @page47 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆ様コメントありがとうございます!うふふめっちゃ嬉しいです張り切っちゃいます💃 (2023年2月14日 15時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - まきさん» まき様コメントありがとうございます!ありがとうございます、頑張ります😚💪 (2023年2月14日 15時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - あまねさん» あまね様コメントありがとうございます!ありがとうございます🍀 ́- (2023年2月14日 15時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - おも、しろい!面白い!鬼ごっこで無惨がチート。みんな血気術使うとかチート。その中に1人だけある普通のこ、いや、体格6歳だから圧倒的不利な状況で逃げ切るとか凄いなぁ、おい!面白いです、投稿頑張ってください!応援してます! (2023年2月14日 15時) (レス) @page43 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年1月13日 23時