不安 ページ16
やっとエイジに触れることができたのに
ツリメは全くもって気分が晴れなかった。
大好きなのに悲しい。
大好きなのに苦しい。
起こさないようにエイジから離れ、
誰も居ないであろう、台所に移動するなり
へたりと座り込んだ。
リビングから出る際
視界にふと入ったあどけない寝顔に
心が締め付けられた。
泣く事なんて滅多にないのに、
気づけば涙が滝のように零れていた。
拭っても拭っても止まらない。
「みっくん…？なんで泣いてんの…？」
ぼやける視界の中に誰かが現れる。
落ちかけの明るい髪色に少し伸びた短髪。
紛れもなくそれはそらちぃの姿だった。
「そら…」
いつからだっけ、
エイジに想いを寄せるようになったのは。
いつからだっけ、
隣にエイジが居る事が当たり前になったのは。
いつからだっけ、
２人で過ごす幸せを覚えたのは。
「俺…わかんないよ…」
「え…？」
当たり前って何なんだろう。
幸せって何なんだろう。
「わかんない…わかんないよ…」
「落ち着けって…！」
子供のように泣き喚くツリメを
そらはただ抱き締めた、強く強く抱き締めた。
「離して…」
「離さない。」
ツリメは泣きながらも弱い力で
涙で濡れるそらの肩を押し、必死に抵抗した。
「やだ…俺に優しくしないで…」
「じゃあ優しくしない、優しくしないから言わせて。
…俺の傍で黙って泣いてろ馬鹿。」
まだどこかに優しさは残っていて、
その優しさに涙が更に溢れ出した。
抵抗していたはずの両腕から
次第に力が抜けていく。
“辛くなったらいつでも俺のとこに来い。”
この前聞いた、そらの言葉が脳裏に浮かんだ。
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悠亜望 ゆあの。(プロフ) - ああーすきやぁ… (2019年7月3日 23時) (
レス) id: 55d2303ff2 (このIDを非表示/違反報告)
mina - すっっっごく面白かったです！ありがとうございます！ (2018年7月17日 15時) (レス) id: 5b3b1f8386 (このIDを非表示/違反報告)
avntis_milk(プロフ) - アバンティーズのBL少ないからたのしみにしてます！ (2018年5月13日 23時) (レス) id: bef0015e59 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴。(プロフ) - エイカさん» だいぶマイペース更新ですが温かな目で見てくださると嬉しいです(^-^)ありがとうございます！ (2018年4月22日 0時) (レス) id: 37f9d45118 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴。(プロフ) - ゆづさん» 嬉しい限りです！ありがとうございます(^^♪ (2018年4月22日 0時) (レス) id: 37f9d45118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎飴。 | 作成日時：2018年1月7日 22時
