ONE-FIVESTORY. ページ16
..
無邪気に笑っていた笑顔はどこへやら。
戯けた表情は消え、真率な表情が漲っている。
ずっと見られていたのか。
他の奴らは話し合いに夢中で気付いた様子はない。
しかし、飯田は、
私に視線を縫い付けたまま動かない。
まるで、心の奥底を覗き込むようなその目付きに、
視線を逸らしそうになった瞬間。
まるで、"大丈夫"だとでも言いたげに優しく微笑んだ
「どーしたの、Aちゃん」
『………………』
やはり、問い掛けられてしまった。
これ以上、思い出したくない。
何も考えなくていい世界に逃げ込んでしまいたい。
そんな私の思考回路を知るわけもなく、
更に問い詰める為か、飯田の口がゆっくり開いた。
「ーーねぇ……、どうしたの？
そんなに、僕のこと見て」
『…………は？』
「あっ、まさか……、見惚れちゃってたー？」
『………………』
"照れる"と頬に手を当て、嬉しそうに笑う飯田。
そんな飯田の、思考とは掛け離れた言葉に、
呆れ果てるというよりは拍子抜けする。
いずれにしても、暫く口を利く気が起きなかった。
しかし、おかげで嫌な記憶を思い出すこともなく。
こんな個性の強い奴とは会ったことがない、
おそらく、初対面だろうということで収まれた。
整理がついた私が、
疲れを吐き出すように無音の溜息を吐いた傍ら。
飯田が「良かった……」と、
安心したように胸を撫で下ろしていたのには、
私はおろか、誰も気付く事はなかったーー。
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柏餅 - 神すぎます！ (12月9日 15時) (
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おもち - 面白いです！応援してます (2019年7月23日 1時) (レス) id: 6930342056 (このIDを非表示/違反報告)
キュアトロ推し(プロフ) - お気に入りに登録させていただきました！これからも見ていくので頑張ってください応援しています！！ (2018年6月9日 18時) (レス) id: bb8c54bc53 (このIDを非表示/違反報告)
せつこ(プロフ) - 111でお願いします (2018年4月30日 2時) (レス) id: 03169db7cc (このIDを非表示/違反報告)
紫結_Shiyui(プロフ) - 122 (2018年4月29日 19時) (レス) id: 7595398b18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高橋 | 作成日時：2018年4月3日 2時
