..(pute/t.,t) ページ6
思い立って渡米したものの、現地の方々と意思疎通を図るのは中々難しいもので、己の英語力の無さを痛感していた時だ。
「おわ……っ、」
風に煽られ、吸い寄せられるように俺の顔面に張り付いた紙から顔を離すと視界に飛び込んできた天使。
会いたい人を想うとどうも孤独を感じるようで。
だから、これはきっと壁にぶち当たっている俺が見ている幻のはず。こんな場所に都合良く現れるわけがないのだから。
自分の不甲斐無さに自嘲気味に笑い目を擦ってもなお、消えないその天使の姿に、ぐら、と脳が揺れる感覚があった。
「え、ほん、もの？」
何で、どうして、ここに。
ぐるぐると巡る思考回路に身体がふらつくのが分かる。
紙がぶつかった拍子に土埃が付いたのか、俺の鼻にハンカチをそっと当てて『痛くなかった？』と問い掛けてくる、この人。
「いたく、ない。です」
『良かった』
押し当てられたハンカチから香る甘いリリー。
楽屋にずらりと並んだぬいぐるみから漂う甘く香りと全く同じその誘惑的な香りに、酷く安心感を覚えた俺は、目の前の天使を抱き締める。
少し狼狽えた後、俺の背に手を回してトントン、と一定のリズムで優しく叩いてくれる。
『よしよし、寂しかったね』
俺だって大人だ、子ども扱いするな、とか今は良い。
受け入れてくれるその優しさがたまらなく嬉しかった。
「潮田さん……、何でいるんすか、っ」
『君のことが心配だったのもあるけど……会いたくなったから、来ちゃった』
「ははっ、こんなこと潮田さんにしか出来ないすよ、」
『ん。そうかも』
『びっくりさせてごめんね』と俺が溢した涙を人差し指でそっと拭う潮田さんの笑顔に安堵した俺は、また涙を流した。
『名前。Aで良いよ』
「Aさん……っ、好き。好きです……っ」
『──Thank you. It means a lot to me』
「え、な、何て言ったんですか？」
流暢な発音で俺の頬を撫でる彼女の笑顔に見惚れていると、いたずらっ子のように歯を見せて笑うAさんは、ポケットから取り出したサングラスを掛けた。
『これは竹内くんの分』と俺の額にサングラスを差すように置いたかと思えば、間髪入れず『ほら、行こう』と俺の腕を引いて駆け出す。
「ちょ！Aさん、転けないでくださいね！？」
慌ててサングラスを掛けながら、小さくて心強い背中に声を掛けると、ちらりとこちらを振り返って間延びした声で返事をする彼女に心臓が跳ねた。
『はーい、ともやくん♡』
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ののの(プロフ) - 眠蕗さん» わー！shnさん視点楽しみにしてます！そして採用するかもの件めちゃくちゃ恐縮です！フリー素材なのでもしよかったら使ってください！最新回のjoさんのお話も素敵で最高でした✨潮ちゃんとjoさんお二人で芸人雑誌の表紙とかやってほしいです📕！ (5月8日 0時) (
レス) @page23 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 こちらのストーリーも読んでくださりありがとうございます🥹発狂しているshnさん、目に浮かびました…笑 この話はshnさん視点の後日談も書きたいな〜と思っておりますので、もしかしたら採用させていただくかもです…！ (5月7日 13時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
ののの(プロフ) - 度々コメント失礼します！...(9th/k.,k)⚠︎⚠︎ のお話本当に本当に好きすぎます！！後日shnさんがkygk宅に来た時に空になってる瓶見つけて、相手がお嬢だって知ったら発狂しそうですね笑 (5月5日 9時) (レス) @page20 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠蕗 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=avgvu80491
作成日時：2024年3月16日 21時
