..(fsy/o.,t) ページ19
「ん……？」
よしもと漫才劇場での出番終わり。
軽食をコンビニで購入し帰宅した俺は、いつものように定位置に置いているハンガーに手を伸ばすが、あるはずの場所になく空を切った。
意識せず違う場所へ放ったのだろうか、とひとまず椅子に折り畳んだ上着を掛けて手を洗う。
ふと室内を見ると、心なしか物の配置が変わったような気がして、騒つく胸を撫でながら寝室を覗くと嗅ぎ慣れた甘い香りに包まれる。
自分でも驚くほど、気づけば愛する人の名前を口にしていた。
「っ、A……？居るの？」
バクバクと音を立てる胸を押さえながら山のように盛り上がった布団をめくってみるが、姿は無かった。
ただ確かに触れた寝具に温もりがあることから、ついさっきまでここにいたであろうことは分かる。
『──だぁれだ』
不意に背後から気配を感じ、はたと振り返ろうとすると体温の高い手のひらで目元を覆われた。
少し間延びした声で分かりきったことを問う彼女に「不法侵入者やぁ」と答えると、目元を覆う手に力が入るのを感じた。目ぇ潰れてまう。
『しっかくです』
「失格て」
『……おさむ』
「ん……分かっとるよ。ほら、」
俺の手元を覆う手に指を這わすと、パッと距離を取った。
不服そうに口を噤いて伏目がちになる様子に両手を広げて見せると、ちらりとこちらを見ながら頬を緩める姿に自ずと口角が上がっていく。
「っうぐ、」
「おいで」と言う前に勢い良く俺の胸に飛び込んできたAを受け止めながら首裏に腕を回して頬を撫でてやると『おかえり』と笑った。
「ん〜、ただいま。いつもサプライズで来てくれるん嬉しいけど、たまには迎え行かせてや」
『次はそうする。あのね……ご飯、勝手に作っちゃった』
「えっ、嬉しい。腹ペコやから今食べたいんやけど、えぇ？」
テーブルの上に置いた軽食に目をやる彼女に「あれは明日食う」とフォローを入れる。
申し訳なさそうに目を逸らす彼女に食い気味で答えると、俺から眼鏡を奪ったかと思えば、流れるように俺の唇に自分のそれを押し当ててきた。
「ん……っ、Aっ、」
小さな音を立てて唇を離し、腕の中からするりと抜けたAに呆気に取られていると、『したくなったの』とだけ残し、キッチンへと向かっていく。
「〜〜あかん。こんなん生殺し同然や……」
唇に残る柔らかい感触に顔を覆い項垂れていると、食欲をそそる香りが漂ってきて、湧き上がる欲を振り払うように立ち上がり後を追った。
...(9th/k.,k)⚠︎⚠︎→←Declaring(shinobu/s.,m)
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ののの(プロフ) - 眠蕗さん» わー！shnさん視点楽しみにしてます！そして採用するかもの件めちゃくちゃ恐縮です！フリー素材なのでもしよかったら使ってください！最新回のjoさんのお話も素敵で最高でした✨潮ちゃんとjoさんお二人で芸人雑誌の表紙とかやってほしいです📕！ (5月8日 0時) (
レス) @page23 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 こちらのストーリーも読んでくださりありがとうございます🥹発狂しているshnさん、目に浮かびました…笑 この話はshnさん視点の後日談も書きたいな〜と思っておりますので、もしかしたら採用させていただくかもです…！ (5月7日 13時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
ののの(プロフ) - 度々コメント失礼します！...(9th/k.,k)⚠︎⚠︎ のお話本当に本当に好きすぎます！！後日shnさんがkygk宅に来た時に空になってる瓶見つけて、相手がお嬢だって知ったら発狂しそうですね笑 (5月5日 9時) (レス) @page20 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠蕗 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=avgvu80491
作成日時：2024年3月16日 21時
