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sideエリーノ
「メイド長、最近はあの兵士さんとお会いしないのですか？」
「えっ？ええ、そうなの。彼女が亡くなった知らせはないのに、訓練にもいないし姿を見せてくれる様子もないの･･･」
戦争の後はお客様も多く忙しい。
合間を縫っての休憩に、可愛い後輩が話しかけてくれる。
今日の質問は、私がしばらく思い悩んでいた事だった。
「あ！それって前にクッキー頂いた方ですよね？今医務室でお休みになってるみたいですよ！」
「じゃあ無事なんですね！よかった･･･ってメイド長！どちらへ！？」
遠くで聞いていた別の子が教えてくれた。
何かものをいうより先に、足は動いていた。
「ちょっと医務室へ！」
走る私を止めない彼女たちに、今度お礼してあげなきゃね。
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「もう、なんで言っちゃうのよ。仕事中だよ」
「すみません･･･でも、メイド長は彼女がいないだけでずいぶん顔色悪くなってましたよ」
「そうね･･･まあ、メイド長が元気になるんなら、今日ぐらいは私たちでやりましょ」
「はい！」
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sideエリーノ
「失礼します！玲、玲はいますか！」
「ああ、エリーノさん。中で寝てるよ」
「ありがとうございます！」
医務長のしんぺい神様に挨拶をし、中に入る。
通されたベッドで苦しそうに眠る彼女との再会は、気持ちが良いものではなかった。
「玲、一体何があったの･･･」
「君は彼女と深い交友があったよね」
「はい」
「うちの馬鹿グルッペンが彼女を無理矢理幹部補佐に任命してね、幹部と一体何があったのか、俺にはわからないけどグルッペンが出て行ってからこの調子でね」
「そう、ですか」
「彼女はすごい人材だし、グルッペンが欲しがるのもわかるけど、医務長としては彼女の意思を尊重したいな」
きっと、オスマン様とのことだ。
でも玲は言いたがらない。
ああ、この際和解してくれたらなんて思っちゃう私が、嫌いだな。
「ねえ玲、しんぺい神様やゾム様にだけで良いから、言ったらどうなの」
彼女の汗を撫でるように拭ったら、少しだけ表情が楽そうになった感じがした。
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