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side玲
「さあ、お待ちかねの近距離、中距離合同研修やで」
そう言ってずらりと並んでいるのはゾム、シャオロンさん、コネシマさん、ひとらんさんの4人。
なんか、こうしてみるとすごい貫禄を感じる･･･
さすがは幹部様方だ。
『っ･･･』
「そう身構えるほどのことじゃないから大丈夫だよ。肩の力抜いて」
『ありがとうございます･･･』
優しく声をかけてくれるひとらんさん。
本当にいい人だと思う。
「といっても軽く手合わせするぐらいやけどな、いつもとあんま変わらんよ。初めてなのはひとらんらんぐらいやろ」
「そうだね、初めてだよね。楽しみだよ」
『少し、緊張します』
「玲なら平気やろ！」
「うーん、玲さんなかなか強えしな、いけるわ！」
『ありがとうございます』
にこやかに武器の準備を始める。
でも始まったらみんな顔つき変わるんだろうなと思うと、やっぱり緊張する。
「じゃあ初めは俺からやな！」
シャベルを掲げ目を合わせるシャオロンさん。
気迫に負けてたら目の前の戦いにも勝てない。
私も一丁頑張りますか！
「いい顔するじゃん」
「よし、始め！！」
ゾムの声を合図にひととき限りの戦争が始まった。
ああ、私やっぱりこの時のために生きてる。
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sideシャオロン
俺が突き出したシャベルを迎え撃つように刃渡り十数センチのナイフで受ける玲さんは、俺の動きの全てを掌握するように目を逸らさない。
狩をする獣の目だ。
いつものヘタクソなはにかみからは想像もつかないような鋭い眼差し。
すごい、やっぱり俺たちの仲間になる女。
下がり間合いをとるが、ナイフという武器ではシャベルという中距離用のトリッキーな武器には不利と考えたのか構えた俺のシャベルを踏み台に飛び上がる玲さん。
その動きには練度の高い彼女の経験値が全て乗っているように見えた。
ふと、横目にひとらんの顔が見えた。
彼女の動きに目を丸くしているようだった。
『よそ見なんて、余裕ですねっ！』
「くッ･･･」
防ぎきれず、ナイフ･･･ではなく、ナイフを模した練習用の模型が俺の頭を掠めた。
「勝者、玲！！」
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