34 + 作者より ページ37
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相も変わらず私への地味過ぎる嫌がらせは続いた。
(ちなみに上履きは後日ゴミ箱から発見された)
(今日は下駄箱の中に大量の生ゴミが入っていた)
「はぁ〜〜だる」
机にぐでーんと伸びる私を、後ろの席の丸井くんは半分面白そうに、半分同情するように眺めている。
もちろん雅治くんは安定のサボり。きっと屋上辺りにいるに違いない。
「言いたいことあるんやったら、ハッキリ言いに来いって丸井くんも思わん?」
「まあ、それはそうだろーけど」
そう前置きすると、丸井くんは器用にガムを膨らませる。
「オレお前には言えねーわ。だって見た目からして超怖いし強そうじゃん」
そう言い切ればパチンっと音を立ててガムが弾けた。
「えー…、こんなん普通や思うたんやけどなぁ。てか丸井くんだって赤髪やん。見た目ヤンキー」
「オレのどこがヤンキーなんだよ」
こんなに愛嬌に溢れたアイドル的存在、オレしかいないだろぃ。
とか何とか、凄く自意識過剰な事を言っていたので、右から左へと聞き流す。
「波多野お前今ちゃんと聞いてなかっただろ?」
丸井くんが唇を尖らせて私の顔をのぞき込む。
「聞いとった聞いとった」
「そういやさ」
話題を変えようと丸井くんに声をかける。
「結奈ちゃん、風邪なんかな?」
朝から結奈ちゃんの姿は教室になかった。
「トーク送ったんやけど、返事ないねんな〜」
先日の少しだけ何かに怯えたような表情と、急に髪の毛の色を変えたりした事が少し引っかかっていた。
「そうなんじゃねーの。気になるなら柳に聞けば?」
丸井くんは結奈ちゃんの変化や態度に気づいてへんらしい。
「あー…柳くん、なぁ」
友達の彼氏にケチつけるつもりはないけど、やっぱりあの人ちょっと苦手。
「波多野は柳のこと苦手なの?」
アイツめちゃくちゃ良いヤツなんだぜ〜、面倒見もいいし。
丸井くんはそう続けるけど、
「いや、私は雅治くんとの事で揉めてるからな…」
だいたいファーストコンタクトがあんなんやのに、どこを見てええヤツやと思えばいいんや。
でもやっぱり結奈ちゃんの事は気になるし…。
「昼休み、聞きに行くわ」
そう告げると、チャイムがなった。
*
こんばんは。
作者です。
気づけば1万hit超え、お気に入り登録者98人。
本当にありがとうございます。
そろそろ行き詰まってきたりしてるので、リクエストとかいただけると凄く嬉しいです。
ちなみに幸村くんはちゃんと登場するので今しばらくお待ちください:;(∩ ˘ω˘ ∩);:
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mizuki(プロフ) - こんばんは!初めましてみずきです。そして明けましておめでとうございます!この小説の更新を楽しみにしています!!これからも宜しくお願いします! (2019年1月1日 23時) (レス) id: cdcb52c135 (このIDを非表示/違反報告)
凛樹(プロフ) - グレイさん» 初めまして、コメントありがとうございます!デート...、必ずどこかのタイミングで書きますね\( 'ω')/ (2018年12月10日 7時) (レス) id: 1df7087ebd (このIDを非表示/違反報告)
グレイ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます、いつも楽しく読んでおります。是非主人公と仁王君のデートが見てみたいです! (2018年12月10日 5時) (レス) id: e55dd05625 (このIDを非表示/違反報告)
凛樹(プロフ) - ちょす。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!社畜成人済み同士是非とも仲良くしてください\( 'ω')/ (2018年11月28日 0時) (レス) id: 1df7087ebd (このIDを非表示/違反報告)
ちょす。(プロフ) - 連載がはじまったすぐに目をつけておりました!面白いです。引き込まれます‥仁王くんともっとイチャついてええんよ‥!更新楽しみにしてます。無理はなさらないで下さいね!私も社蓄・成人済みでお仲間ですね!(おい) (2018年11月27日 14時) (レス) id: f394a39ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛樹 | 作成日時:2018年10月28日 2時