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「柳生、しかしだな」
柳生、と呼ばれた眼鏡の彼は続ける。
「真田くんでもそのような態度は許せませんね」
そう言うと、眼鏡をかけ直す。
初めて会うはずなんやけど、なんやろう…この人。初めて会ったような気がせえへん。
じっ、と柳生くんを見つめるが、眼鏡のせいでその表情から彼の真意は分からへんかった。
「ふむ…」
真田くんは渋々納得すると、私から離れて行く。
「柳生先輩、A先輩助かったッス…」
赤也くんは強ばっていた表情から、ふにゃっと笑うと、
「A先輩、オレのカッコいいとこ見ててくださいよ！」
なんて言いながら、コートに掛けて行った。
「あ、おおきに」
立ち尽くす柳生くんに声をかけると
「どうかお気になさらず。大事なダブルスパートナーの彼女ですからね」
なんやこの超絶紳士は。
丸井くん以外で初めてテニス部でまともな人見つけたかもしらへん。
「やーぎゅ！何やっとんじ…波多野？」
ここでやっと私を誘った張本人、仁王雅治が現れた。
「ふふ…少し仁王くんの噂話を、ね」
柳生くんが私に笑いかける。
「ほーう、それは気になるのう」
仁王くんはいつも通りのあの意地悪で、それでいて妖しい笑みを浮かべる。
「波多野、見ときんしゃいよ」
「はいはい、分かったから」
さっきも似たような台詞聞いたなー、なんて思いながら適当に返事をする。
テニス部の皆が離れて行くと、またざわざわと私の話が始まった。
「何あれ、私らに見せつけてるのかな？」
「なんか腹立つよね」
「ちょっと仁王くんと付き合えたからって調子乗んなよって感じ〜」
「どうせ遊びでしょ？」
腹立つよね、は私の台詞や。
わざと聞こえるように言ってるやろ。
「なぁ、アンタら」
私ははらわたが煮えくり返るのを必死に我慢しながら、精一杯の笑顔を浮かべる。
その私の様子に、彼女たちは少し怯んだようやった。
「な、何か用？」
「わざわざ聞こえるように陰口言うんやったらさ、私ここで聞いとくから直接言うてくれへんかな？」
「は…？」
「なに？聞いたるって言うてるねんからさっきの話続けてや」
「な、…調子に乗らないでよ」
彼女たちはパタパタと駆け出していく。
「え、」
なんなん、せっかく直接聞いたるって言うてんのに。
「そりゃあ、金髪ピアスで、関西弁の長身にケンカ吹っかけられたら誰でも逃げるじゃろ」
いつの間にそこにいたのか、フェンスを挟んだ目の前には仁王くんがクックッと笑いながらそこにいた。
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mizuki(プロフ) - こんばんは！初めましてみずきです。そして明けましておめでとうございます！この小説の更新を楽しみにしています！！これからも宜しくお願いします！ (2019年1月1日 23時) (
レス) id: cdcb52c135 (このIDを非表示/違反報告)
凛樹(プロフ) - グレイさん» 初めまして、コメントありがとうございます！デート...、必ずどこかのタイミングで書きますね\( 'ω')/ (2018年12月10日 7時) (レス) id: 1df7087ebd (このIDを非表示/違反報告)
グレイ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます、いつも楽しく読んでおります。是非主人公と仁王君のデートが見てみたいです！ (2018年12月10日 5時) (レス) id: e55dd05625 (このIDを非表示/違反報告)
凛樹(プロフ) - ちょす。さん» 初めまして！コメントありがとうございます！社畜成人済み同士是非とも仲良くしてください\( 'ω')/ (2018年11月28日 0時) (レス) id: 1df7087ebd (このIDを非表示/違反報告)
ちょす。(プロフ) - 連載がはじまったすぐに目をつけておりました！面白いです。引き込まれます‥仁王くんともっとイチャついてええんよ‥！更新楽しみにしてます。無理はなさらないで下さいね！私も社蓄・成人済みでお仲間ですね！(おい) (2018年11月27日 14時) (レス) id: f394a39ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛樹 | 作成日時：2018年10月28日 2時
