音楽と屋上(黄) ページ8
"音楽好きなんだ、僕と一緒だね"
屋上で1人、音楽を聴いていた私に柔らかい笑顔で声をかけてくれた時のことを今でも昨日の事のように思い出す。
クラスに馴染めずにいた私は、毎日昼休みになると1人で屋上に行き、イヤホンで音楽を聴いていた。
音楽だけが私の心の支えで、誰かと話すことよりも音楽を聴くことが好きだった。
そんな中、同じクラスのるぅとくんが私に話しかけてきた。
るぅとくんは軽音部に所属しているどちらかというと静かな男子だった。
でもモデル体型に可愛らしい顔が人気で女子からはモテていた。
そんなるぅとくんが私にいきなり屋上に現れて話しかけてきた時は正直戸惑った。
る「どんな曲聴いてるの?」
『…なんでるぅとくんがここに?』
質問に答える前に質問をしてしまった。
る「なんとなく1人になりたい時があってね。それがたまたま今日で屋上に来たの。そしたらAちゃんが音楽聴いてたから話しかけてみた」
『…そうなんだ』
そんなことしか言えない自分にイライラした。
相変わらずコミュニケーション取るの苦手だなぁと自嘲してしまう。
る「いつもここで聴いてるの?」
『うん』
る「音楽好きなんだ、僕と一緒だね」
そう言って笑うるぅとくんが綺麗で思わず見つめてしまった。
男の子なのに品があるな、可愛いな、なんて心の中で呟く。
る「明日から僕も毎日ここに来ていい?」
『えっ?』
る「僕、人がたくさんいるところに苦手なんだよね。ここはAちゃんしかいないし」
『…』
る「それに、もっと音楽について語りたいんだよね…だめ?」
『だめじゃ、ない』
る「ほんと?ありがとう」
この日を境に、私たちは仲良くなった。
好きな曲を一緒に歌ったり、おすすめの曲を紹介し合ったり、実は歌い手をしていることをこっそり教えてくれたり。
気付いたら私はるぅとくんのことが好きになっていた。
でも、想いは伝えられないまま私たちは高校を卒業した。
今はリスナーとしてるぅとくんの活動を応援している。
本当に遠くなってしまった。
あの時、好きだと伝えていたら何か変わったのかな。
…いや、ないよね。
るぅとくんが私のこと好きなわけない。
もう叶わないのは分かりきってるから、今はリスナーとして好きでいさせてね。
また会えたら、嬉しいな。
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ミグ - 暇つぶしにスマホいじってたら神作を見つけてしまった、、!!やばいもうすぐすとぷり放送始まるのにぃぃぃぃ!!手が止まらん!!() (2022年7月10日 18時) (レス) id: 90afc22521 (このIDを非表示/違反報告)
せれぼ(プロフ) - 遅れて申し訳ありません!合格おめでとうございます!! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 290bada2c1 (このIDを非表示/違反報告)
せれぼ(プロフ) - 遅れて申し訳ありません!合格おめでとうございます!!(≧▽≦)/ (2020年12月17日 8時) (レス) id: 290bada2c1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 皆様のコメントとっても嬉しいです、励みになってます!ありがとうございます(´;ω;`) (2020年12月13日 23時) (レス) id: ee23db9c55 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 第一弾から引き込まれてしまって一気に読んでしまいました…(*´∀`*)細やかながら応援させて頂きます! (2020年10月14日 23時) (レス) id: 9f907e516d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らの | 作成日時:2020年9月7日 22時