your smile 【赤】5

206話-2月18日（回想） ページ14

Aside






『パワハラに耐えられなかった』






アナウンサーが発したその言葉に反応をしテレビに目を向けた。


そこに映ったのは、パトカーに乗っているお父さんの映像だった。


私が見ているとお母さんは急いでテレビを消した。






母「早く食べちゃいなさい。」






そう言い、どこかに行ってしまった。


今までネットにもテレビにも取り上げられていなかったこの事件。


今まで嘘なんじゃないかと思っていたけど、今日初めて目の当たりにして本当だと分かった。






ご飯を食べ終え、自分の部屋に行きネットで調べて見た。


ちゃんとこの事件についての記事が沢山掲載されていた。


お父さんの名前もしっかり書かれていた。


私のお父さんはテレビにも出たりする結構有名な人だった。






母「今日で最後なんだから、学校行きなよ。」







と、廊下からお母さんの声が聞こえた。


でも、行けるわけがなかった。


有名だから、もちろん学校でも私のお父さんだと知っている人は沢山いた。


しかし、こうやってニュースに取り上げられてしまったんだ。


みんなが知ってしまったということは、学校に行くのがとても怖かった。


しかし、今日の夜にはこの地を去ってしまう。


最後にやっておきたいことは沢山あった。







A「よしっ。」






大丈夫。


あの学校は良いところだもん。


怖い思いを抑え、私はお昼休みが終わるくらいを狙い学校に向かった。

207話→←205話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す