your smile 【赤】3 (ページ26)

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118話ページ26

Aside

A「あー、緊張した。」

エイジくんから逃げるかのようにして自分の部屋のベッドに飛び込んだ。

未だに心臓はドクドクしていて、顔も暑かった。

A「喜んでくれるかな。」

こないだの日曜日に芹ちゃんを連れて買いに行ったプレゼント。

男の人にプレゼントなんて中々渡さないし、彼氏と長続きしている芹ちゃんに助けを求めた。

エイジくんの好みも分からんのに助けられんって言われてしまったけど。

A「お風呂入ろ。」

私は起き上がり制服に手をかけた時、突然スマホの着信音が鳴り響いた。

ディスプレイにはエイジくんとかかれていた。

A「もし、もし…？」

エ『あ、今大丈夫？』

A「うん。」

エ『じゃあ、外見れる？』

A「分かった。」

私はベッドに乗り、カーテンと窓を開けた。

外にはケータイを耳に当てたエイジくんが立っていた。

エ『これ、ありがとう。』

首に巻かれた物を指しながら電話の向こう側でそう言うエイジくん。

エ『気に入ったわ、マフラー。』

A「よかった。」

エ『修学旅行に持ってこっかなー。』

A「うん！」

エ『じゃ、おやすみ。』

A「おやすみなさい。」

電話を切ると、手を振りながらエイジくんは帰っていた。

私もエイジくんの背中に手を振り、窓とカーテンを閉めた。

赤い色のマフラー。

我ながらいいプレゼントをしたんじゃないかと思うくらい、似合っていてかっこよかった。

今日は気持ちよく寝れそうだ。

そう思いながら部屋着に着替え始めた。