-Sweet Express-

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リョウガside

ある程度アトラクションも乗り終わりあとはパレードだけ。

Instagram用の写真を撮るとはりきってカメラを回していたAよりも他の奴らから聞くシャッター音の方が多かった。

もちろん被写体はAで。

Instagram用の写真欲しいんだろ、撮ってやるよとの名目上で可愛いAを自身のアルバムに収めたい気持ちはわからなくもない。

パレードの光に照らされて、より一層綺麗なAを見る特等席をゲットしたのは俺。

あっちの光なんかよりAの方が輝いてたなんてわかりきったことだ。

言葉には表しがたい人間離れした顔面国宝のAはまるで2次元から抜け出してきたヒロイン。

こっちを振り返って

『んふふ、なかなか充実したパレードだったね』

なんで少し上から目線なんだよって発言だけど許せる。

「どこから目線なんだよお前は」

小突いてやったらまた笑った。

夢の国からもうすぐ出るというのに冷めない笑顔。

これだからこいつは堪らない。

前を歩くメンバーを見ながら話しかけてくる。

『でもほんとに今日のリョウガってばテンション高かったよね！おかげで楽しかった！』

「そりゃどーも」

『みんな楽しんでんのに陰キャしてるかと思ったらエネルギーまっしぐらだもん(？)』

今も有り余ったエネルギーを俺にぶつけるあなたに言われるのもね。

でも……

「今日調子が良かったのはAが可愛い笑顔ずっと見せてくれてたからだよ」

俺より少し背の低いAの顔は見えなかったが、

照れてくれていたら嬉しいなんて。

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