fkr ページ7
今日は福良さんが私のお家に来る日。
初めてのお家デートとやらで少し緊張している。
掃除機かけた。
空調よし。
飲み物もよし。
福良さんが好きなお菓子も用意よし。
キス……とかしちゃうのかな?
ピーンポーン
なんて考えていたらとうとう彼がやってきた。
福「お邪魔しま〜す、わ、お部屋綺麗だね!
僕の部屋、今汚いから呼んであげれなくて…突然Aちゃんのお家に行ってみたいだなんてごめんね」
これ、お菓子!ふわっと笑って渡してくれたのは私の好きなケーキ屋さんの箱。
前に好きだって言ったの覚えててくれたんだ、嬉しいな……なんて一人幸せに浸っていた。
今まで彼氏がいなかったから当然お家デートなんかしたことなくて、とりあえず見てみたかった映画を借りてきておいた。
福良さんの前にコーヒーを出し、映画でも見ますか?なんて提案をしてみると、
福「ん〜、確かに映画も見たいけど今日はちょっと甘えたい気分かな〜」
私の隣に座り少し体重を預けてくる福良さん。
私はどうしたらいいかわからずそのまま固まってしまう。
『ふ、福良さん……?あの…』
福「あ、そうそう!そのさ、それやめにしない?」
『???』
私が何もわかってないのが顔に出ていたのだろう、
福「名前……で呼んでくれたら嬉しいかなあ」
どうやら、福良さんは……名前で呼ばれたいみたいだ。
『…………えっと、、拳さん?』
福「んーん、拳、でいいよ。」
『…………拳』
福良さ……拳は、ふふふっと笑い俺これだけでなんか幸せだな〜と呟いた。
たった一度名前を呼んだだけなのに私の顔は熱い。
それを見て拳が
『Aちゃん、可愛い』
と言って、キスを落とした。
初めてのキスはとても甘かった。
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作者名:愛璃 | 作成日時:2020年2月23日 21時