自分の物語の最後くらい

星空 ページ43

あなたside


今日はちょうどQuizKnockの1日オフの日で、【オタクは水族館デートをするな！】の続編を河村さんに頼まれていたのでその記事のためにネタ集めに行こう！

と、偶然にも朝の新聞の中に新しく出来たプラネタリウムの広告が紛れ込んでいたので次のテーマは【オタクはプラネタリウムデートをするな！】に決めた。

どうせなら……これを口実に川上さんとお出掛けなんかできないかな？
あ、でも川上さんだってせっかくのオフ楽しみたいよなあ…けど！！！

えいっ！！！
A川上さん、今日お時間ありませんか?

勢いのまま、送ってしまった。

もし、これで川上さんがダメでも一人で行って写真は誰かにとってもらえばいいし…と思い、身支度を始めた。

すると、鳴る着信音。
川上拓朗あるけど、なんで?

私はすぐに返信する。
A実はオタクは水族館デートをするな!の続編のネタ集めしたくて
川上拓朗なるほどね、ええよ。
Aじゃあ、15
川上拓朗あー、迎え行く
川上拓朗じゃあまたあとで


川上さんが迎えに来てくれるなんて……デートみたいじゃん、なんて1人で舞い上がってしまう。


ついに約束の時間。

ピーンポーン

ドアを開くと川上さんが立っていて
川「行こっか」

私はその一言だけなのにキュンとしてしまった。

『プラネタリウムなんて来るの久しぶりだなあ』

川「俺もやわ、楽しみ」

ここのプラネタリウムの魅力は寝ながら星を見ることができるシートがあること。

私たちは寝そべって上を見上げると、解説と共にたくさんの星が空に浮び上がる。

失礼だけどプラネタリウムの解説よりも川上さんの解説の方が詳しかったり…

ああ、やっぱりこういう感じだから東大生はプラネタリウムデート行かない方がいいのか…なんて思ってしまったのを夕食の席で話すと川上さんは笑った。

夕食は近くのファミレスで食べたのだが、プラネタリウムの話の延長線でつい盛り上がってしまい、私たちが帰る頃にはもう外は真っ暗だった。

川上さんが家まで危ないから、と言うので、お言葉に甘えて送ってもらうことに。









川「月が綺麗ですね。」

川上さんが突然口を開いた。

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