兄弟なのに。兄弟だから。

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望side


『望、のぞむ、』



「…ん…っ、…、」



流兄の声と肩を叩かれる感覚で目を覚ますと、見慣れた真っ白な部屋におった。



『望、わかるか？』



「…、ん…病院…、？」



『せやで、熱と貧血ひどかったから、点滴してもらっとるからな』



「…ん…、ごめんな…、」



『もう少しで終わるみたいやから、起きとってや』



流兄は制服のままやし、学校からそのまま来てくれたんかな…



…授業も、部活もあったやろうに…



『…ごめんな、俺のせいで…』



「…、え、？」



俺が言おうとしとったことが、流兄の口から聞こえた。



「…何で…、？」



『…届けてくれたんやろ？、俺の忘れ物…』



「…、あぁ、おん…、」



『俺のせいで思い出させてもうて…、ほんまに、ごめん…、』



「…、流兄は何も悪ないって…、あんな過去持っとる俺が悪いねん…、」



『…それやって、俺が守れへんかったから、あんなことになったんや…、』



「…、流兄…、」


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「兄弟なのに。兄弟だから。」を読んで下さっている皆様、いつもありがとうございます。

最近、更新スピードが落ちてしまって、申し訳ありません！

忙しい時期も過ぎたので、これからは少し速くできるよう頑張ります。

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