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崩壊 ページ1
サッカーは俺の全てだ。
物心つく頃から身近にあって、自分の一部と断言できるほどサッカーにぬめりこんでいた。
いつか、世界の舞台に立って、この足で誰より早く駆け、誰より多くの点をもぎ取るプロサッカー選手になる。
それは目標と言うよりはいつしか決定している未来かのように思える時すらある。
今日も今日とて緑の芝を駆け抜ける。
誰も自分についてこれない。
この圧倒的なスピードは一人、また一人と置き去りにしていく。
ついに視界の先にいるのはゴールキーパーのみとなった。
敵も、味方すら置き去りにしてゴールを決める。
この瞬間のために俺はサッカーをやっているのだ。
どうしようもなく高揚して、口角が無意識のうちにあがっていた。
誰も味わえない、俺の、俺だけの_____
「もう一度同じ箇所を壊せば、サッカー選手として生きていくことは難しいでしょう」
これから先どんなことがあったって、自分はサッカーをやり続ける。
そう思っていたのに。
それは突然、音を立てて崩れ落ちた。
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作者名:なっつ | 作成日時:2023年11月3日 9時