【男主】幼馴染みが冷たい【轟焦凍】 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:42,951 hit

さんわページ5

side todoroki

「んまぁ～」

この笑顔を1番近くで見れていたのは確かに自分だった。

それを絶ったのは自分で、Aは何一つ悪くないのに。

俺以外の奴とじゃれつくAを見ているとどうしても、どうしようもなく黒い感情が胸を荒らしていく。

・・・好きだ。好き。

あいつが俺を見てなくても。

俺の事を嫌いになっていたとしても。

「アタックのみ、だね！」

「は？」

「幻描くんが轟くんに対してどう思っているのか分からないけれど、まずは仲を戻す事が大切だよ！」

拳を握り力説する緑谷に気圧されつつ、だが、と口を開く。

「気持ちを知られて引かれるのが怖いんだ」

「うーーん、知られないようにするってのは難しいのかな」

「・・・最初から出来てたらこんな事にはなってねえ…」

「そ、そうだよね……。

ごめんね、僕あまり人から悩みを打ち明けられるってことが無くてつい…」

「いや、俺こそ突然すまん」

「でも、やっぱり仲を戻すべきだよ。

もしかしたら轟くんの気持ちも変わるかもしれないし」

「それはないな」

「そ、即答…。だったら幻描くんの気持ちを変えるしか無いね」

仲、良く。

昔のように。

「焦凍!」

ドクン、と久し振りに心地の好い心拍を感じた。