【男主】腐っても王族【妖怪ウォッチ】 (ページ2)

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1話ページ2

エ｢俺と一緒に、新しい妖怪ワールドを作ろうぜ！妖怪も人間も仲良くできる、いい感じの世界をさ！な！｣

ぬ｢御意、大王様…！｣

エ｢全ての妖怪ども！よく聞くがいい！ここに、我エンマ大王は宣言する。これからも妖怪と人間は心を通わせ、支え合い、共に仲良くやっていくぞ！｣

おー！という歓声が妖魔界全体に響き渡る。
空も澄み渡り、妖怪たちも和気あいあいとしている。
宣言を終えたエンマ大王は微笑を浮かべ、地に降りるべく膝を曲げた。その時、

――ヒュンッ、ドゴォッ！！！

エ｢ぅぐっ｣

『エンー！！インフルかかったってマジ…あれ、元気そうじゃん』

エンマ大王目掛けて閃光…もとい、一人の妖怪が突っ込んでいった。膝を曲げた状態で腹部にダイブされ、エンマ大王は文字通り体をくの字に曲げてそのまま地面に激突した。

ジ｢何ニャあれ……シリアスぶち壊しニャン｣

ケ｢ウィスパー、今落っこちてきたのってなに？｣

ウ｢ま、まままさか、あのお方は……エンマ様！？｣

ケ｢え？エンマ大王って二人もいるの？｣

ウ｢いやいやそうではなく！お兄様ですよ！あの大王様の！｣

へえ、とケータは兄と言われた妖怪の方を見る。
大王と同じ赤褐色の肌、金糸の髪には所々白銀も見られる。吸い込まれるようなガーネットの瞳を一身に浴びるエンマ大王になんとなく｢羨ましい｣という感情を抱いたところでハッと我に返った。

ケ｢(オレ今何考えてたの！？初対面の、しかもエンマ大王の兄ってことは妖怪だし、それに男じゃん！？)｣

ウ｢な～に一人で百面相してるんでうぃす？ケータくん｣