怪しいお仕事と恋の行方 (ページ40)

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SG「ですから、これは偽物です」

「んなわけねぇだろうが！！
ちゃんとお偉いさんから貰ってきたんだぞ」

『うわぁ、面倒臭いタイプのチンピラだ』

お店のドアの前まで行った私に早く帰った方がいいとハンソルが目で訴えるけど…

「てめぇ、まさか嘘言ってんじゃねぇよな？」

SG「ちゃんと鑑定しました。偽物です」

「ふざけんのも大概にしろよっ！！」

SG「うっ！」

大切な弟が胸ぐら掴まれて、危険な目に合ってるのに見て見ぬふりなんてできないよね。

『おいクソださチンピラ野郎。
私の大切な弟から手離してくれる？』

「ああ？！
なに？あんたが相手してくれんの？」

『んー、それも良いけどやるならお店の外にしてくれる？迷惑だから』

「へぇ」

SG「ヌ、ナ…ダメだ！早く帰って」

『大丈夫だよスングァン。ヌナを信じて』

「はっ、女に庇われるなんて情けねぇ男だな

っ！！」

スングァンの胸ぐらを掴んだまま離さないチンピラの手首にナイフを当てる。

『いいから早く手離せ』

「っ、」

ごくっと唾を飲み込んだチンピラはゆっくりと手を離した。

こんなのでビビるなんて図体がデカいだけじゃん。

ま、聞き分けよくて助かったけど。

SG「俺たちでなんとかしたのに…」

『スングァンとハンソルがこんなのにやられるとは思ってないよ。だけどほら、

見て見ぬふりできないじゃん？』

SG「ほんと、ヌナってそういうところあるよね」

『えへへ』

SG「まぁ、助けてくれてありがと」

ちょっと納得いってなさそうな顔しながらお礼を言うスングァンが可愛くて撫でると怒られた。

ツンデレ最高。

SG「結果が気に入らないのなら他をあたってください」

「は、はあ？」

SG「それとも、他じゃまずい理由でも？」

「ぐっ、」

臆することなく堂々としてるスングァンの言葉に、焦りを見せた。

その姿は、何かワケありなことを自分から証明しているようなもんだってこと分かってるのかな。