怪しいお仕事と恋の行方 (ページ36)

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HS「ていうか、浮気調査の為になんでここまで…
報酬は高いんだろうな！」

『それはウジが聞いてる』

ウジはコクリと頷く。

WZ「電話もらったときから高額な報酬を言われてて、絶対この依頼は成功させたかったんだよ」

『…お金にあんまり執着のないウジがそこまで欲しがるってどうかしたの？』

いつもとは違う神妙な面持ちのウジの圧力に圧され思わず唾を飲み込む。

何か大きな問題でも起きたんじゃ…

WZ「新しい車欲しい」

…自分の車が欲しかったのね。

HS「車なら俺のあるだろ！」

WZ「お前のボロいんだもん！」

HS「ひど！」

JN「ただいまー。はいこれ頼まれてたもの」

『おかえり〜。ありがとう』

買い物袋を2つぶら下げて入ってきたジュンから袋を受け取るとホシが不思議そうな顔で覗き込んできた。

HS「なにこれ」

『カツラと化粧道具。
中国メイクしてみたかったんだよねぇ』

HS「このままでも充分綺麗だろ」

『それ本気で言ってる？』

ドヤ顔でキメるホシにカツラを投げつける。

まぁ、軽く交わされて受け取られたんだけど。

『一応あんたは中国人で韓国語は話せないって設定なんだから』

HS「あぁ。だからチャイナドレス」

JN「ホシ似合ってるね」

HS「え、まじ？」

WZ「ジュンやめろ。
本気にして女装が趣味になったら困る」

HS「なんねぇよ！」

『はいはい！歩行訓練は一旦休憩、その間に私が芋から美女に変えてあげる』

最初あれだけ嫌がっていたホシも覚悟を決めたのか大人しく目の前の椅子に座った。

元々肌が綺麗なホシは厚化粧する必要もなく、細い目を生かし、良い感じにナチュラル中国美女が完成した。

途中から飽きてスマホをいじったり寝ていたジュンとウジに完成を伝えるとパタパタと駆け寄ってくる。

WZ「うわっ、すご」

JN「本物の女の人みたい」

『私の腕にかかればこんなもんよ！

…ホシ？』

気に入らなかったか？そんなはずはない。
どこからどうみたって完璧だもん、私のおかげで。

そう思っても鏡を見たままずっと動かないホシを不思議に思い揺さぶる。

やっとこっちを向いたかと思えば…

HS「俺、綺麗すぎて自分の顔に惚れた」

自分の顔をじっと見つめるホシに一発蹴りを入れて次の訓練にはいった。