怪しいお仕事と恋の行方 (ページ32)

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『ふふーん。やっぱり新しい機種はいいねぇ』

ジュンのおかけで用意できた真新しいピカピカのパソコン。

机に肘をつけながらうっとりと眺めていると、開けっ放しのドアからコンコンとノック音がきこえた。

WZ「A、依頼入った」

『ん？何これ』

WZ「話は直接したいんだと。場所指定された」

ウジが手渡してきた小さな紙には住所と店の名前。

店はBARっぽいけど初めて見る名前だな。

WZ「もう出れるか」

『うん。いつでも行ける』

WZ「じゃあ、行くぞ」

部屋を出てリビングを見回してみてもホシとジュンの姿がない。

トレーニングしに行ったのかな。

『ホシとジュンは？』

WZ「仕事服の新調」

『おぉ、楽しみだね』

WZ「今回はAの分もあるらしい」

『え？私？なんで』

WZ「今回お前が俺たちを騙したことで確信した」

『どういうこと？』

WZ「あの時はお前の嘘で終わったけど、
もしキム・ヨンスの時みたいなバカがいて、拉致られたらたまったもんじゃないから」

『それってもしかして…』

半歩前を歩くウジを追い越して表情を伺えば、

案の定考えてた通り意地悪そうな笑みを浮かべていた。

WZ「Aも明日から訓練な」

『い、嫌だ！！』

WZ「なんで」

『訓練ってことは対人とか銃の練習とかでしょ？』

WZ「銃を使いこなせとまでは言わない。ただちょっとした攻守くらいできないと」

『絶対痛いじゃん！疲れるじゃん！
どっちもやだ！』

WZ「訓練しないともっと痛い目に合うけどいいんだな」

『うっ…』

WZ「あーあ。未然に防げるものもあるっていうのに。Aはわざわざ痛い方を選ぶんだな」

『〜っ、わかったよ！！
やりゃあいいんでしょやりゃあ！』

まんまとウジの手のひらで転がされて丸め込まれた私は半べそ状態。

そんな私の姿にウジは勝ち誇ったようにドヤ顔してみせた。

うぅ、明日から地獄だ…

WZ「ほら、着いたぞ。鼻水しまえ」

『ズズッ…うう』

そうこうしている間に指定された場所に着いて、おしゃれな看板が立っているBARに入る。