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HS「なぁー。
なんで店じゃなくて屋上で食べるんだよー」
結局、お店で食べるのではなく、私たちの住んでるマンションの屋上で焼肉をすることにした。
『夜景を堪能しながら焼肉ができるなんて最高じゃん』
HS「見慣れた景色だし…」
トングをカチカチさせながらむくれているホシ。
HS「うまい店知ってるのに…」
『お店なんて高い！』
HS「ジュンが奢ってくれるって言ったじゃん！」
『いつ依頼がくるかも分からないのにそんな贅沢できません！』
JN「お金ならたくさんあるよ？」
HS「ならっ！」
『ダメだっつの』
HS「いった！！」
ミンハオが送ってくれた野菜のひとつであるカボチャをホシの頭に打ち付けた。
割と痛かったのか、涙目で頭を抑えている。
その証拠にカボチャにはヒビが…
『ジュンありがとう。でも、お金がたくさんあっても食料だけに使えないよ』
HS「うぅ、何に使うんだよ！」
『他にも壊れた備品の費用とか！生活費とか新しい服とか！
…私のパソコンの新調とか』
HS「な！！ずりぃ！贅沢するなとか言ってお前パソコンが1番金かかるじゃん」
『周りはどんどん新機種入れて攻撃してくるのに、古いタイプじゃ限界があるの！』
HS「【弘法筆を選ばず】だろ？」
『何それ、日本語？』
HS「名人や達人と呼ばれる人は、道具や材料の良し悪しなどは問題にせず、どんな道具でも見事に使いこなす。
っていう意味なんだよ」
『馬鹿の一つ覚え…』
HS「なんだと？！」
WZ「おい！！！」
「『ひっ、』」
私とホシのやり取りに、痺れを切らしたウジの周りにはゴゴゴゴォと負のオーラが漂っている。
あかん。これはやってしもうた。
ウジは楽しい騒がしさは好きだけど、こういう面倒臭い騒がしさは大嫌いだ。
普段でも私とホシがうるさくしていると、鬼のような顔をして怒る。
横目でホシを見れば、オワタ…と言いたげに固まって遠くを見つめていた。
そんなホシの脇腹をドンッと肘で突いて、機嫌を取り戻そうとする。
HS「ウ、ウジや〜」
『騒がしくしてごめ、』
WZ「早くご飯食いたい」
「『そっちかーい！』」
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作者名：おてて | 作成日時：2021年9月22日 16時
