怪しいお仕事と恋の行方 (ページ3)

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HS「これが依頼主が取り返したかった…

もの？！」

ホシの驚く声が聞こえて、金庫を映し出している監視カメラの画面を見る。

『ホシ、見せて』

HS「ん！」

『ぬいぐるみ…？』

ホシがカメラに向かって持ち上げたそれは、どこからどう見ても可愛らしいクマのぬいぐるみだった。

『随分可愛い趣味もった依頼主だね』

WZ「お前らバカか？」

ウジがホシからクマのぬいぐるみを取り上げるとナイフを取り出して背中をスパッと切った。

『ぎゃー！可哀想！！』

HS「くま…」

ホシは青ざめてクマのぬいぐるみを残念そうに見つめている一方で、ウジはクマの背中からあるものを取り出した。

WZ「ほら、これだよ」

『ダイヤモンド？！』

ウジの手にあるのは見たことないくらい大きいサイズのダイヤモンドだった。

WZ「依頼主が取り返したかったのはぬいぐるみじゃなくて中身のダイヤモンドだったんだよ」

HS「はぁー、よく分かったなさすがウジ」

WZ「いや、普通盗まれたぬいぐるみ取り返すためだけに大金出さないだろ」

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「私のカロリーナ！！戻ってきたのねぇ」

「いやぁ、助かったよ。娘のぬいぐるみを取り返してくれて」

WZ「…ご希望に沿えてよかったです」

HS「ぷっ、やば、俺我慢出来ないぃ」

『私も、吹き出しそう』

WZ「お前ら、あとで覚えおけよ」

結局、依頼主が本当に取り返したかったものは娘さんが大切にしていたぬいぐるみで、中に入っていたダイヤモンドはどうなってもよかったみたい。

盗んだ側の相手はダイヤモンドが目当てだったらしいけど。

金持ちの考える事は理解できないわぁ。

『ていうか、ダイヤモンド取り出した時にクマの背中切ったよね』

WZ「あ、」

「きゃー！！私のカロリーナの背中がぁあ」

「貴様ら、何をしてくれたんだぁああ！！」

不味いことになったと察した私たちは顔を見合わせてたあと…

『よし、逃げよ！！』

HS「えー！まだ報酬貰ってないのに！」

WZ「あの様子じゃ貰えないだろ、逆に請求されそうだ」

急いで依頼主の屋敷から飛び出して車に乗り込み、その場から逃げた。