怪しいお仕事と恋の行方 (ページ16)

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WZ「依頼主は？」

『今入っていった』

HS「確認した。うわ、あんなにボディーガードいるなら俺たち要らなくね？」

『何か起きても最初はそのボディーガード様たちに任せとこ』

HS「おー」

『ジュン、そっちに異状はない？』

JN「うん、ないよ」

『了解』

WZ「…」

ホシとウジは先に会場に入って怪しい動きをしている奴がいないか警備。

ジュンは外で異状がないか監視。

私は会場から少し離れた場所でワゴン車に3台の画面とパソコンと共に状況把握。

今のところ特に問題なさそう。

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HS「あー、腹減った」

『それな』

WZ「お前ら少しは緊張感持てよ」

HS「だって、あれから全然なんもねぇじゃん」

確かにホシの言う通り、ただ時間が過ぎていくだけで怪しい動きをするやつは見当たらない。

ホシとウジが見逃すはずがないし、私だってそんなヘマはしない。

ジュンからも報告なし。これは…

WZ「何かある」

『だね』

HS「へ？」

WZ「最初は自分の身を守るために警備を増やしたいだけだと思ってたけど」

モニターに映る依頼主は豪快に笑っていて、いかにも胡散臭そうな顔つきだ。

そして、その横にはさっきのボディーガードがピッタリとくっついていて、

周りにも同じエンブレムを付けているボディーガードが数名散らばっている。

WZ「いくらなんでも、ここまですれば充分なはずだろ」

『なのに、なぜ大金を出してまで私たちに依頼したか』

HS「A、お前の勘を頼りになんか思いつかねぇの？」

『そんな、よし！勘を働かせよう！って言って当たるもんじゃないの』

HS「えー、不便」

『はっ倒すぞ』

このまま何も起こらず済めばいいんだけど…

ん？

ジュンの姿がない。

さっきまで外で待機していたジュンを映していたモニターには、今は何も映っていない。

『ジュン、どこにいるの？』

WZ「どうした」

『ジュンがモニターに映ってなくて』

HS「トイレでも行ったんじゃない？」

『マイペースか。ホシじゃあるまいし』

しばらくモニターを見ているとだんだん胸がザワついてきた。

もしかしたら今の状況と何か関係があるんじゃ。

『ちょっと心配だから見てくる』

WZ「おい、あんまり動くなよ」

『わかって、きゃ！！』

HS「どうした！！A！」

『転んだ』

「「気をつけろ！！」」