どこにでもいるよね ページ8
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『えーと、スニョンがサイダーで、ドギョムがアイスココアで、スングァンが抹茶ラテ』
リズム良くピッピっと押して飲み物を買う。
『私は何にしようかなー』
「はぁ?何これ。
俺はクリームパン買ってこいって言ったよな?」
「ご、ごめん!購買になくて」
「だからって食パン買ってくるかよ!コンビニでも行ってこいや!」
「ほ、ほんとにごめん!」
『え、何この状況』
よく悪役が使うような体育館裏で、よく悪役がやるようなことをしている生徒がいた。
いるよね、どこにでもこういう奴。
なんでこういう学校にいるのかって不思議に思うけど…
あのネクタイの色は2組か。
これも能力差を見せつけられる制度のひとつ。
学年は校章の形をしたワッペンの色で分けられてるんだけど、クラスはネクタイの色で判別できる。
まぁ、といっても大抵の人が判別されるのが嫌でネクタイをしない人が多いし、校則もそんなに厳しくないから、意味があるんだか無いんだか微妙だ。
たまたまあの悪役くんはネクタイをしてたからわかったけど、見たところいじめられっこは1組のようだ。
んー、見て見ぬふりをするか……
面倒事は嫌いだし、平和主義だし。
「じゃあ罰として、ため池の水に飛び込みな」
「え!そんな!本当に購買には無くて!」
「は?んなの関係ねぇよ。俺が食べたかったのに持ってこなかったお前が悪い」
はぁ?!なんつー意地クソ悪い奴なんだ!!
これは黙ってられん!!
『ちょっとまてぇええええええ!!』
いじめられっ子の前に立ちはだかり、悪役くんたちを迎え撃つ。
「は?誰お前」
『誰でもいいでしょ。そんなことよりみっともないことやめなよ』
「はぁ?なんでお前に関係ねぇだろ」
『確かに関係ないけど…
あんたのやってることは間違ってる!』
「へー、」
あ、これって結構やばいかも。
悪役くんとその取り巻きは1人だけだったのに、裏からゾロゾロと3人くらいでてきた。
さ、さすがに5対1はキツくない?
「じゃあ、お前が俺たちの遊び相手になってくれんの?」
『は、はぁ?なる訳ないでしょ。ね、あなたも一緒に戦お、って
いなぁぁい!!』
さっきまで後ろに居たいじめられっ子はいつの間にか居なくなっていた。
オワタ
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作者名:おてて | 作成日時:2020年7月12日 15時