しつこい先輩 ページ45
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『あ”ー疲れた』
HS「結構いい感じだな」
あれからしばらくの間、放課後に残ってスニョンとダンスを合わせるという日々を過ごしていた。
今日で完成して、あとは明日披露するだけ。
HS「時間も迫ってきてるし、そろそろ帰るか」
『んー。私のソロ、ちょっと気になるところあるからそこだけ直してく』
HS「わかった。
あんまり張り切りすぎて足くじくなよ!」
『うん、ネタにするのやめようか』
べーっとスニョンに向けて舌を出すとタオルを肩にかけケタケタと笑って帰っていった。
ひとりになった練習室で、自分のソロパートで気になるところを何度も踊り、少しずつ修正していく。
ガチャ
「1年生?」
『?、そうですけど…』
「あー、ごめんごめん。
練習室の明かりがついてたから誰かと思って覗いたら、めっちゃダンスが上手かったからさ」
そう言ってズカズカと練習室に入ってきたのはいかにもチャラそうな先輩。
『あー。ありがとうございます』
「コンセプトはセクシー?」
『はい』
「え!一緒じゃん。今、俺らのクラスもダンスの課題出てるんだけどセクシーなんだよね」
『そ、そうなんですか』
チラッと時計を見るとスニョンが帰ってから10分も経ってない。練習したいんだけど!?そう思う気持ちを抑え無理笑顔を作る。
まぁ、一応先輩だからね。
目付けられたら面倒臭いし。
「個人?」
『いや、ペアです』
「じゃあ、俺が練習相手になって上げようか?」
『は?』
急にグイッと手を引かれ腰に手を当てられ、密着する体。
『いっやいやいや!大丈夫、大丈夫です!
もうペア練は充分したんで』
「えー、もっと練習した方がいいんじゃない?今上手くても本番に出せなかったら意味ないじゃん。だから徹底的にやった方が良いと思うよ?」
はぁ?!何言ってんだこいつ!!お前、ペアダンス見てないだろ!
ペラペラ好き勝手に話を進める先輩をもう少しで殴りそうな自分の手を必死に抑える。
『あの、結構ですので離して貰えませんかね』
「んー?それにさ」
いや、話聞かんのかい。
「君、結構俺のタイプ」
耳元でぼそっと呟かれゾワゾワと鳥肌が立つ。
何が良くて初めて会う先輩にヅケヅケと余計なこと言われて体を密着させなきゃいけないんだ。
『いい加減にっ!!』
HS「離して貰えます?」
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作者名:おてて | 作成日時:2020年7月12日 15時