スングァンのTシャツ ページ42
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『あー、ほんと、あんたチャンスを無駄にしたよ…
ナヨン誘えばよかったじゃん!』
バスケのゲーム機を前にして誰もいないことを確認し、スンチョルにそう言えばキョトンとする。
SC「え?あ、あぁ。
Aとやることしか考えてなかった」
『えっ』
SC「ほら、やるぞ!」
Tシャツを肩まで腕まくりしてやる気満々なスンチョルを見て、ため息を着く。
こいつバスケに夢中だな…
ま、深く考えなくていっか。
スンチョルのやりたいようにさせよう。
『ってことで、
負ける覚悟できてるんでしょーねー!』
SC「おぉ、そうこなくっちゃな!
絶対、俺が勝つから」
こうしてついつい熱くなってしまった私は着替えを持っていないことを忘れ、ワイシャツが汗でびしょびしょになるまで本気と書いてマジな試合をしたのだった。
『あっつー。スンチョルTシャツ持ってない?』
SC「丁度、今着たのしか持ってない」
『うわ、まじかー』
SC「さっき着替えたびしょびしょのTシャツならある」
『嫌がらせかな』
ケラケラ笑うスンチョルを放っておいて、誰かTシャツを持ってそうな人を探す。
『誰か持ってないかな…お!
スングァンちょうどいいところに』
SG「なに?って…
何でそんなに濡れてんの」
『スンチョルとバスケゲームしてマジでやったらこうなった』
SG「……」
やー。そんな目で見ないでよブーちゃん。
SG「もう、風邪引いたらどうすんのさ!ほらTシャツ、僕の貸したあげる」
『さっすがスングァン!貸してくれると思ったよ』
リュックから綺麗に畳まれたTシャツを受けとって女子トイレに入って着替える。
『お、なかなか良いサイズじゃないの』
ちょっぴりオーバーサイズな感じだけど服に着せられてる感がない。
Tシャツも可愛いし、センスあるなスングァン。
洗面所にある全身鏡を前にポージングしていると。
JA「うわっ、ビックリした。変質者かと思った。あ、そんな変わらないか」
『やー、今日みんなひどくない?』
JA「…それ、誰から借りたの?」
『スングァン!』
JA「へー。
気をつけなよ」
『え、何が?』
ジアンの言ってる意味がよく分からず、はてなマークが浮かぶ。
JA「気にするやつもいるってこと。特にジョンハンとかはね。
ま、鈍感なAに言ってもダメか」
そう言うと、ふっ。と鼻で笑ってトイレを出ていった。
『な、失礼なやつだな…』
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作者名:おてて | 作成日時:2020年7月12日 15時