63 JNside ページ19
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JN「ヌ、ヌナ？」
『あ、ごめん。久しぶりにスニョンの話聞いたからちょっと嬉しくて』
そう言って微笑むヌナの姿は本当に可愛くて。
あぁ、ホシはいつもこのヌナを見ているんだ。
そう思ったら少し羨ましくなって。
JN「ヌナ、帰る時そのパーカー借りてもいい？」
『うん、いいよ』
ヌナが着ていたパーカーを指させば、ヌナは理由を聞くこともなく脱いで差し出した。
なかなか受け取らない俺にヌナは首を傾げる。
『ジュナ？』
JN「なんでって聞かないの？」
『きっと、帰りが寒いからじゃないかなって。
さっきも会った時、廊下の窓閉めてたし』
JN「…そっ、か」
本当にこの人は人のことをよく見てるんだな。
そう思って、過去に韓国語が拙くて不安がっていた俺にずっと優しく丁寧に教えてくれたヌナを思い出した。
そんな人だから俺は…
『ジュナは大切な友達だからね』
JN「！」
『風邪ひいて欲しいくない』
そういってヌナは持っていたパーカーを俺の肩にふわりとかけた。
大切な友達…
そっか、ヌナにとって俺は大切な友達だったのか。
俺は…
JN「俺にとってヌナは尊敬する人だよ」
『え？私を？』
JN「うん。本当に尊敬してる」
『ふふ、嬉しいなあ。
じゃあもっと尊敬して貰えるように仕事頑張るか』
JN「ううん。違うよ、俺が尊敬してるところはそこじゃないよ」
『仕事じゃないの？』
キョトンとするヌナに掛けてもらったパーカーを脱いで、ふわりとかける。
JN「うん。でも内緒」
『ええ』
ホシ、ごめん。
俺、少し意地悪しようとした。
ヌナは俺にとってずっと憧れだった人だから。
ホシがヌナのことをずっと考えているように、ヌナもホシを考えてて。
ちょっと羨ましいと思ってしまった。
だけど…
JN「ヌナ」
『なに？』
JN「俺の事、好き？もちろん友達として」
『うん、大好きだよ』
JN「！、そっか。俺も大好き」
ちゃんとヌナは俺のことを見てくれていたんだ。
もしヌナが俺の立場なら、きっと意地悪しない。
尊敬してるし憧れだから、俺もヌナみたいにしたい。
そのためにはまず、ヌナのパーカーは借りないでおこう。
ホシが嫉妬しちゃうから。
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作者名：おてて | 作成日時：2023年3月10日 17時
