嫉妬魔ヘムチの奮闘記 2 (ページ16)

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HS「本当は一緒に居てあげたいけど、この後は練習だから休むなんてできないんだ。ごめん」

『あ、違っ。休んでまで一緒にいて欲しいわけじゃないの。グループのことを考えて休まないスニョンが合ってるよ』

HS「うん。分かってる。
Aのことだからそう言うよね。

でもさ、この前もオアズケくらってもう結構やばいんだよね。実は」

『うっ…』

HS「俺も我慢するから、Aも次会うまで我慢できる？」

スニョンは、それはもう優しく甘い声で。

私の頬を撫でる手は温かくて。

背中にまわる腕は力強く。

愛おしさが溢れたような笑みで私を見ている。

『うん、我慢する』

HS「よしよし。
あー、俺この後の練習はいつもより100倍頑張れる」

『そんなに？』

HS「そんなに。あとでオフの日連絡するから」

『うん、分かった』

HS「その時はいっぱいイチャイチャしようねっ」

『う、うん…』

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スニョンが練習に行ってからひとり、家でソファに座って今日の余韻に浸る。

『いっぱいイチャイチャしよう、か...』

スニョンはいつも、驚くくらい恥ずかしがらずにそういうことを伝えてくれる。

愛情表現が苦手な私もなるべく頑張ってするようにはしてるけど…

スニョンは今の私に満足気しているのだろうか。

愛情表現が上手なスニョンに対して下手くそな私はちゃんと伝えられているだろうか。

考えれば考えるほど不安になってくる。

きっとスニョンは私のことを愛してくれているんだろう。
それは自惚れとか惚気とかじゃなくて。

スニョンがちゃんと私に対して愛情表現をしてくれるから、
それがちゃんと伝わってるから。

私は幸せだ。

スニョンにちゃんと返したい。

私もたくさん今の想いをスニョンに伝えたい。

『よし...次、頑張るぞ...』

コップ一杯の水を飲み干して、眠りについた私はスニョンからの連絡に気づかなかった。

しばらく忙しくなるから当分会えそうにないという連絡に。

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