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『たっか…』
目の前にあるのは、見上げれば首が痛くなるほど高いビル。
中に入り、ミンハオさんが私の肩に手を置いて一緒に歩き出した。
『ちょ、ミンハオさん!』
MH「みんなに紹介しないとね、僕の婚約者。」
『は、はぁ?!』
あ、あと呼び捨てね。と呑気に話すミンハオさ、
ミンハオに腹が立った。
『なんですか!その話!聞いてないんですけど』
MH「だって言ってないもん」
ケラケラ笑うミンハオを見て、もう絶対に敬語を使わないことを決めた。
「これはこれは!ミンハオくん。
…あれから君のおかげで問題なく営業できてるよ」
MH「それはよかったです」
キョロキョロと辺りを気にしながら話すオジサンを見て確信した。
ここに集まってる人はみんな何かしら悪に手を染めてる人だと。
なんでそんな人達が集まってドレスコードして飲み食いし、雑談しているか分からないけどね。
「はて、そちらのお嬢さんは?」
きました。今回12回目の言葉。
MH「僕の婚約者です」
「おぉ!それはそれは。可愛いらしい人を捕まえたもんだ。君もやるねぇ」
MH「僕もすごく嬉しいです」
さっきからずっとこの調子。
最初こそ否定してたものの、何回も聞かれるもんだから疲れて何も言う気力がなくなった。
『はぁ、』
1つため息をつくと。
ドンッ!!!
かなり近いところで爆発音が聞こえた。
『な、なに?!』
会場のドアが思いっきり開かれ、いかにも悪そうな男たちが入ってきた。
MH「わぁお、こんなところまで来るなんて」
『どういうこと?!』
「いたぞ!ミンハオ…この前はよくもやってくれたな」
悪役じみたセリフを吐いたリーダーみたいな男がこちらに銃を向ける。
MH「んー、君たちが悪い事するからでしょ?」
「はっ、うちを半滅状態にさせてよく微笑んでられるな。まるで悪魔だ」
MH「悪魔か…
それもいいな」
ザザっ!
合図なんて送っていないのに、護衛の人達が私たちの前に出てきて体制を整えた。
MH「頼むよ。A、行こう」
『ちょっ!』
MH「大丈夫、Aは絶対に傷つけさせないよ」
ミンハオに肩を抱かれ、急いでその場を立ち去る。
「おい!待てコラァ!!」
『なんか聞いたことあるセリフだ』
MH「ははっ」
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作者名:おてて | 作成日時:2020年4月27日 12時