マフィアの君と買われた私 (ページ34)

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あのウォーターパーク事件以降、私はミンハオが好きだと自覚した訳なのだが。

MH「なに？人の顔じっと見て」

『な、なんでもない』

ミンハオは私のことをどう思っているかは分からない。

数ヶ月前にもなるあのパーティーの時には、婚約者だと言われたけど…

MH「A」

『な、なに？！』

MH「本に集中できない」

『ごめん…』

MH「何かあったら僕に言う約束でしょ？どうしたの？」

ウォーターパークの時に決めた約束。

〝何か相手に思う事があるなら隠さずに言うこと〟

それはそうだけど、私のことをどう思ってるのか、なんて聞けるはずもない。

『ううん。ほんとになんでもない』

MH「そっか。わかったよ」

そう言って微笑むとまた本に目を移して集中し出した。

正直、好きだとも言われていないし、そういう話をした事すらない。

だけど、あの日だけ婚約者と言ったのは何故だろう。

ミンハオにとっての私って何なんだろう。

ずっとこの曖昧な関係のまま過ごしていくんだろうか…

MH「A、顔暗いよ。大丈夫？」

『う、うん！大丈夫だよ』

MH「……よし。

ちょっと街に出掛けようか」

『え？』

MH「いいでしょ？付き合ってよ」

『うん！』

ミンハオはずるいや。

こうやって私の喜ぶことばっかり言って。

こんなの好きになっちゃうじゃん。

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