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MH「んー、言う必要ないかなと思って」
『どういうこと?』
MH「もし言ってAが僕に同情したら、ここを出たいと思ってもその話が枷になって出れないだろう。
そう思って言わなかった」
同情……
もしかしてミンハオも辛い過去を経験したのか。
でも、
『か、枷って』
MH「Aは優しいからね、絶対枷になる。
知ってるよ、Aが女中の手伝いをしていたこと、部下の怪我を気にして手当したあげたこと。」
『そ、それは私にもできることをしたくて!
ミンハオの過去の話を聞いてもそれは私の枷になんかならないよ!
だからっ』
MH「それに」
『っ』
ミンハオの少し冷たい声で言葉を遮られる。
MH「人の心がどう変わるか分からなのは、辛い過去を経験した
Aが1番知ってることじゃないの?」
だから、言わないよ。
そう言ったミンハオの表情はあの日見た感情が読めない微笑みになっていた。
あぁ、これ以上踏み込むなって言ってるんだ。
枷なんて言ってるけどまた誤魔化してるんだろう。
有無を言わせない圧と冷めた空間。
もう聞くのはよそう。
『なんて、なるかっつーの!!!』
MH「!?」
『そっちは散々こっちに踏み込んどいて理不尽すぎる!!』
今までで1番驚いた顔するミンハオに、なぜすごく腹が立って怒鳴らずにはいられなかった。
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作者名:おてて | 作成日時:2020年4月27日 12時