初めます。13。 ページ14
部活を終えて、急いで正門まで走る。牛沢と仲直りがしたい。そんな安易な考えだけで、ここまで体って動くものなんだな、と思った。
きっと待ってなんかいないだろうけど、間に合うのなら会って謝りたい。その一心で足を走らせた。
「牛沢っ、！！」
「っ…。」
今まさに学校を出ようとしていた牛沢を呼び止めた。やっぱり、私なんか待とうとしてなかったらしい。牛沢が私を避けていることに傷つきながらも、牛沢の元まで走る。
「なに…？」
「なにって…。一緒に帰らない…？」
「…勝手にすれば」
そう言って歩き出す牛沢。その背中を、私は追いかけた。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「ねえ」
「なに？」
「…朝はごめん」
「…別にもう気にしてねえよ」
そう言うとまた会話が途切れた。先程からこんなことの繰り返しだ。私が話しかけたら、牛沢がそれに一二言話して終わる。
牛沢は気にしてないとは言ったが、それが本当には思えなかった。
「じゃあ…なんでそんな避けるの？」
「…関係ない」
「関係なくない」
また黙り込んでしまう。
「周りの人に噂されたくないから…？」
「それもある」
「で…も、それなら普段からそんな避けなくてもいいじゃん…。流石に、前までは一緒にいすぎたけど…」
私がそう言うと、牛沢は大きくため息をついた。
「あのさ、まだ気づかない？」
「え…？」
牛沢の嫌そうな声。こんな声は初めて聞いた。びっくりするほど低く、冷たい。その目も、声も、話し方も。まるで別の誰かがそこにいるような、そんな気がした。
「俺がお前のこと避けてんのは、噂とか、周りの目とか…もあるけど。一番は…」
「俺、お前のこと嫌いだから。」
「えっ…？」
じゃあ、と言ってすっと前を歩く牛沢。その背中ですら、もう二度と追いかけることが出来ない気がして。
嫌い。確かにそう聞こえた。聞き間違いでもなく、確かに言っていた。
牛沢の急な態度の変化。いや、本当はもっと前から嫌っていたのかもしれない。ふと、抑えていたものが急に溢れ出した。
「っね、え…。待って…」
泣き声に混じった言葉が、牛沢に届くことはなかった。
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はるはる - すごくよかったです！何回を見てます！ (3月14日 15時) (
レス) @page36 id: 36b38a1b35 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか。(プロフ) - ポチ。さん» さ、最高ですかね…？コメントありがとうございます！！ (2017年9月28日 23時) (レス) id: 3b3ce5bb10 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ。 - うっしいいいいいい！！！！ 最高ですわ。最高すぎますわ。 (2017年9月26日 22時) (レス) id: 5deafd338c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか。(プロフ) - しおりさん» お気に召されたなら良かったです！り、リアルなんですかね…？wコメントありがとうございます！ (2017年9月26日 18時) (レス) id: 3b3ce5bb10 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 面白かったですー^ ^！！うっしーがリアル！！笑 (2017年9月26日 14時) (レス) id: faab9ab15a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーか。 | 作成日時：2017年9月14日 18時
