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誰の許可を取って人ん家に入ってきてんの?!私の家でもないけど!!
玄関からはガタガタと物音が聞こえる。近づけば近づく程物音は大きくなり、次第に話し声のようなものも聞こえ始めた。もしかして師範と鬼が揉み合ってる?!
何はともあれ、この目で確認してみないことには分からない。刀を鞘から抜き、一気に玄関へと走る。
「今何時だと思ってんだこの鬼が!!」
「うおお?!おいおい!!待てコラァ!!!」
「鬼が命乞いなど…!って…」
刀を振り下ろす直前で動きがピタリと止まる。
「人ん家で物騒なもん振り回してんじゃねえよ。流石こいつの番犬と言われるだけあるな。」
「げっ…音柱!」
玄関に居たのは音柱宇髄天元と、音柱に肩を借りた状態で立つ師範だった。
「様を付けろ様を!相変わらず可愛げのねぇ奴だなぁお前は。」
「ふん!貴方に撒く可愛げなんてありません!」
「へいへい。それより“これ“、どうにかしてくれや。」
音柱が顎で”それ“を指す。
「あ、あ、!師範!!」
音柱に肩を借り俯いた状態で立つ師範の顔を下から覗き込めば、ツンと鼻を劈く酒の匂いとスースーという寝息が聞こえる。
「貴方の仕業ですね?!」
「ああ、ド派手に酔い潰れちまってよぉ。」
「キー!これだから貴方は嫌なんです!!」
「おいおい、犬の次は猿かぁ?」
酒の席にこの人が居るとろくなことが無い。師範を潰して返してくるのこれで何度目だと思ってんだこの人!
「そんなに怒るんじゃねえよ。こうしてちゃんと家まで運んでやってんだ。」
「そういう問題ではありません!」
「それに、不死川がこんなになっちまったのはAのせいでもあるんだぜ?」
「はあ?!責任転嫁はやめてください。」
「とにかくよ、こいつを寝室まで運んでやるから案内しろ。」
けっ、偉そうに。いや実際偉いんだけど。
師範は思った以上にベロベロに酩酊していて、寝息に混じりながらボソボソと寝言のようなものも聞こえる。これはお風呂を焚く必要なかったな…
「A、こいつを寝かすの手伝ってくれ。」
寝室に着き用意してあった布団の上に立つ音柱が眉を下げて言った。音柱のような屈強な男でも、男一人を寝かすのには大変らしい。
「横から支えてくれ。」
「えっと、こう、ですか…?って、きゃっ?!」
突如師範の全体重が私の方にかかり、その重さに耐えきれず私は師範諸共布団に倒れ込んだ。
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瑠璃瑚(プロフ) - 釈迦様さん» お恥ずかしい変換ミスです…作中一通り見直して訂正はしたのですが、まだ直っていない箇所が有ればご指摘頂きたいです。 (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» なんとお優しい、、ありがとうございます!>< (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦様 - 師範が市販…°。:(°ε°)ブフッ! (2020年2月17日 0時) (レス) id: bccea59c19 (このIDを非表示/違反報告)
しらとぅ(プロフ) - 瑠璃瑚さん» いえいえ!誰でもミスはありますよ!これからも頑張ってください! (2020年2月8日 20時) (レス) id: 785ac6cfee (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» ご指摘ありがとうございます!お恥ずかしい変換ミスをしてしまいました、、>< (2020年2月8日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃瑚 | 作成日時:2020年1月11日 14時