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とある日の昼下がり、事件は起きた。
「あーーー！！？師範！あなたって人はまた隠れて甘味処に行きましたね？！」
少し出掛けてくると言い残し屋敷を開けた家主が帰ってきたのを確認すると、私は大きな声で叫んだ。
「うるせェ…お前には関係ねェだろォ。」
邪魔者を見るような目で、鬱陶しそうに頭を掻きながら師範は答えた。私はその言葉を耳にすると、師範のことをキッと睨みつけた。
「関係無いことありません！むしろ関係大有りです！これは蟲柱様からの命令なんですよ！師範のせいで怒られるのは私なんですからね！？」
「おーおー、それは可哀想なこったァ。」
こちらを見向きもせず屋敷の中に消えていく師範の後を追いかけて、ありったけの文句をぶつけてやる。
「ふん！言っておきますけど、師範の素行は全て蟲柱様に逐一報告してますからね！師範なんてもう知りません！歳下の女の子に怒られて大恥かけばいいんで…ッぶ！？」
前方から顔面目掛けて何かが投げつけられ、私の言葉はそこで遮られる。
年頃の女の子の顔に物を投げつけるだなんてあり得なくない？なんて文句を頭の中で唱えながら投げつけられた物を手にとってみると、それは甘い匂いをさせた“殺"の文字が入った羽織だった。
「それ、汚れちまったから洗濯しとけェ。」
袖元を見てみれば何かを擦った跡がある。クンっと匂いを嗅げば、その正体があんこであることが分かった。
はあん。舐めてんのかこの上司は。なるほどこの殺って文字は殺してもいいっていうことの暗示か？つまりこの羽織は許可証ってわけだ。そもそも何なのこのふざけた羽織は。全然羽織れないだろ。
「はいはい、仕方ありませんね。いい歳した大の大人が未だに食事中に衣服を汚してしまうだなんて、他の隊員に知られてしまっては顔向け出来ませんものねえ。しかも、よりにもよって風柱様が。いやいや風柱様にもこんなお可愛い一面があっただなんて。」
奥行く上司の背に向かってクスクスと笑いかけてやると、こめかみに青筋を立てた師範の顔がゆっくりと振り返った。
「A、テメェ今の言葉もういっぺん言ってみやがれェ。」
「本当のことを言われてムキにならないでくださいよ。どうしたんですか？顔が真っ赤ですよ。師範は恥ずかしがり屋さんなんですね！」
「ぶっ殺す！」
やれるものならやってみるがいい！手を出してきた瞬間即、隊律違反で御館様に突き出してやる。
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瑠璃瑚(プロフ) - 釈迦様さん» お恥ずかしい変換ミスです…作中一通り見直して訂正はしたのですが、まだ直っていない箇所が有ればご指摘頂きたいです。 (2020年2月19日 20時) (
レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» なんとお優しい、、ありがとうございます！>< (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦様 - 師範が市販…°。:(°ε°)ﾌﾞﾌｯ! (2020年2月17日 0時) (レス) id: bccea59c19 (このIDを非表示/違反報告)
しらとぅ(プロフ) - 瑠璃瑚さん» いえいえ！誰でもミスはありますよ！これからも頑張ってください！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: 785ac6cfee (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» ご指摘ありがとうございます！お恥ずかしい変換ミスをしてしまいました、、>< (2020年2月8日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃瑚 | 作成日時：2020年1月11日 14時
