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「おいおい元気がねえな!どうしたってんだ不死川ぁ?」
柱合会議を終え、今日は元より柱で食事をする約束があり酒の席にいる。皆各々酒を煽り殆どが潰れている中、ある程度酒が強い俺と宇髄はまだまともに会話をしていた。
「宇髄ィ、俺はなァ今、試されてんだよォ。」
「試されてる?何にだ?」
「布団を一枚買うかどうか、選ばなきゃならねェ。」
宇髄はポカンと口を開け固まっている。
「不死川お前なんだド派手に酔ってやがんのか?」
うるせえ!!俺だってこんなしょうもねぇ事で悩みたかねぇんだよ!
「どうして布団を買うのに躊躇ってる?おはぎの買い過ぎで給料なくなっちまったのか?」
「ぶっ殺すぞ。」
いややっぱコイツに話すだけ無駄だわ。コイツは常人間そうに見えて考えがブッ飛んでやがる。だけど他の柱の誰かに相談するなんて選択肢はねェ。
「まあまあ、お兄さんに一度話してみろよ!」
酒を飲んでいるせいか普段よりも更に威勢が良い宇髄に呆れつつも、自分も酒を煽ったせいで口が軽い。「実はァ…」と口を開けば最後、俺は悩みの種を全て宇髄に話していた。
「ひゃはははは!!!不死川ァ!!お前、それマジかよ!!?ヒーッ!腹痛ぇ!!!」
腹を抱え豪快に笑い転げる宇髄。こみ上げる恥ずかしさと怒りとで体は震え、酒も相まって俺の顔は真っ赤だろう。
「テメェに話したのが間違いだったわァ!!いつまで笑ってやがる!!」
今尚笑い転げている宇髄の胸倉を掴み体を起こし上げると、宇髄が「まあ待て。」と口を開いた。
「俺にいい案がある。」
「何だとォ?」
宇髄はやけに得意げな態度でそう言った。何故かもう嫌な予感しかしねェ。
「一度ド派手に抱き潰しちまえばいいだろ!」
宇髄の胸倉を掴む手をパッと離せば、引っ張られていた宇髄の体は重力に従って床に叩きつけられた。ゴンッという派手な音と共に「痛え!!」という宇髄の声が聞こえる。
「テメェを信用した俺が阿呆だったわァ、この屑が。」
しゃがみ込んで「あ゛ァ?」と凄みながら宇髄の顔を覗き込めば、宇髄は慌てた様子で弁論した。
「いやそもそも何でお前が悩んでるのか俺には理解出来ないのよ!!帰すのが心配なんだったら買えばいいだろ?!」
「わかってねェなァ!男女が一つ屋根の下で一緒に寝るなんざ如何わしいだろォが!!」
スッと宇髄の顔から表情が消える。
「不死川お前、Aのことが好きなのか?」
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瑠璃瑚(プロフ) - 釈迦様さん» お恥ずかしい変換ミスです…作中一通り見直して訂正はしたのですが、まだ直っていない箇所が有ればご指摘頂きたいです。 (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» なんとお優しい、、ありがとうございます!>< (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦様 - 師範が市販…°。:(°ε°)ブフッ! (2020年2月17日 0時) (レス) id: bccea59c19 (このIDを非表示/違反報告)
しらとぅ(プロフ) - 瑠璃瑚さん» いえいえ!誰でもミスはありますよ!これからも頑張ってください! (2020年2月8日 20時) (レス) id: 785ac6cfee (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» ご指摘ありがとうございます!お恥ずかしい変換ミスをしてしまいました、、>< (2020年2月8日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃瑚 | 作成日時:2020年1月11日 14時