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砂煙と巨人の慟哭が入り乱れる中、かろうじて拾える程度のメッセージが、雑音と共にラジオから聞こえた。






「困ってるようじゃな___……死柄木よ」







「……ドクター」









_____と、まあこんな感じで、ドン詰まりだった彼らの物語は、ここから加速していく。








「ドクター!?探してたっつうドクターか!?」



「お友だちも揃ってるようじゃな。元気かね?」





死柄木達の現状を知らぬかのように陽気に喋り続けるラジオの先のご老人。確かに旧知の仲らしい。




「ああ。ただ…一秒後にはピンチかも」






再び巨人が咆哮し、死柄木の"個性"を受けたかのように地面が崩れていく。


連合の面々の体は、衝撃の反動で宙に浮かんだ。







「受け入れたいのに、ダメだAFO。俺にはコイツ、受け入れられない」




「なんだってンだよ…!!」








「そいつはギガントマキア。

AFOが最も信頼する人間の一人じゃ。


オールマイトに勢力を削がれ、敗北を予感したAFOはそいつを隠した。実に周到!


自身がどうなろうとも、夢を、意思を、終わらせぬためじゃ」







ドクターが説明を垂れ流す中で、荼毘はAを自分の方に寄せて安全を確保しつつ同時に火を放った。




「そんな優しープレゼントには、見えねえンだが気のせいか?」



「良い目じゃ荼毘よ。その通り!

マキアは忠誠心が強すぎるあまり、絶望している!
かつての主と死柄木の落差に!」






「気に入って貰えるよう頑張ろうって?」







ギガントマキアの全身が炎に包まれるかと思えば、それを振り払ってしまった巨人。まさか蒼炎も効かないというのか。





「それは無理じゃよ。今はな。どれ…」






ラジオから、何かを切り替えるようなカチ、という音がして、








「マキア」









というAFOのものであろう録音音声が流れた途端、ギガントマキアは動きを止めた。




それどころか、ラジオの前に屈み込み大事そうに擦り寄る。







「これで落ち着いたじゃろう?」




「いらんぞこんなん」







顔の手の剥製__彼が「お父さん」と呼ぶそれを外して死柄木が言う。






「要らん!?この期に及んでまだ望めば手に入ると?」


「あ?」


「黒霧と長く居すぎたな。目を覚ませ」



「ドクター、なんだよ冷たいな」




「…フム…少々待っとれ、よいせ」

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篠瀬(プロフ) - 金爽さん» こちらこそ、読んでいただき、コメントもくださりありがとうございます😆そう言っていただけると本当に嬉しいです!! (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
金爽(プロフ) - あ、、さ、さいこう。ありがとう、ござい、ます。 (4月1日 0時) (レス) @page35 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ありがとうございます!とっても励みになります!!もっと面白い話をお届けできるよう、これからも頑張ります!! (3月27日 10時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 面白かったです(^o^) 更新頑張って下さい! (3月27日 9時) (レス) @page25 id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:篠瀬 | 作成日時:2024年3月11日 11時

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