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「なんだ、空っぽのコスプレ野郎じゃねえか」
空気を読まない荼毘にも、スピナーは怯まなかった。
そして座っている死柄木の目の前まで来て、彼の胸ぐらを掴んだ。
「そうだよ、俺ァスッカラカンなのさ！
だからこのダラけた現状がわからねえ！
どでけえ風穴ぶち開けられると思ってた！
答えてくれ死柄木！俺達はどこに向かってるんだ!?」
どうやら本気で焦っているらしいスピナーに、死柄木がいつもの調子を崩さず返答しようとした時だった。
「だから……じ…＿＿＿＿」
地が揺れた。
鼓膜を揺らす地鳴りがした。
死柄木は咄嗟にテーブルに置いていた剥製を手に取り、荼毘はAの手首を掴み、各々が扉をくぐった直後、アパートは倒壊した。
「探した＿＿＿………やっと見つけた」
自分達の身長の遥かに頭上から、低い声が降ってくる。
「おまえがオール・フォー・ワンを継ぐ者か」
地鳴りの原因、アパートを倒壊させた本人は、なぜだかラジオのような物を首に下げた大男だった。
もっとも、「大男」という表現で図れるような大きさではない。
「巨人」といったほうがより近いかもしれない。
「これが力かァ…!?黒霧！」
体中に剥製をしっかりくっつけた死柄木が笑う。
黒霧さん、こんなの求めて旅立ってたのか。
首が痛くなるほどに巨人を見上げながらAがそう思っていたら、コンプレスが代弁するように口に出してくれた。以心伝心。
「おいリーダー、どういうことだよ」
「先生が遺してくれた戦力らしい」
未だに戸惑いの残る連合をよそに、巨人は首元のラジオをドッと壊れそうな音を立てて地に置く。
「俺は、オール・フォー・ワンに全てを捧げる」
巨人が再び口を開いた。常人とまではいかなくとも、知性はあるらしい。
先程からも、意味のある言葉をしっかりと発している。
「さァ後継…その価値、おまえにあるのか示してくれ」
「は？」
もっとも、日本語として成立していたら十分という訳ではない。
「主よなぜだァア！彼は弱すぎる！」
なぜと言いたいのは連合の方だった。
号泣しながら巨人は暴れ、メンバーを次々と吹っ飛ばしていく。
「なにコイツ…」
「もーわけがわからない!!」
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篠瀬(プロフ) - 金爽さん» こちらこそ、読んでいただき、コメントもくださりありがとうございます😆そう言っていただけると本当に嬉しいです！！ (4月1日 8時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
金爽(プロフ) - あ、、さ、さいこう。ありがとう、ござい、ます。 (4月1日 0時) (レス) @page35 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ありがとうございます！とっても励みになります！！もっと面白い話をお届けできるよう、これからも頑張ります！！ (3月27日 10時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 面白かったです(^o^) 更新頑張って下さい！ (3月27日 9時) (レス) @page25 id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2024年3月11日 11時
