敵連合シェアハウス【MHA】

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おいしい。



ジャンクフードってなんでこんなに中毒性があるんだろう。

あれ待って、ピザってジャンクフードに入るのかな。






まあいいや。



おいしい。




荼毘に感謝だ。



彼にリハビリに付き合ってもらわなければ、多分今もこの身体は固形物を受け入れてなかっただろうから。









小一時間ほど前、スマホじゃ見にくいということでタブレットを回し、風呂から上がってきたコンプレスを混ぜて彼らは協議した。





しかし、黒霧やスピナー、コンプレスといった常識人組が危惧した通り、自己中の塊のような連合においてピザを厳選するなんて芸当は当然不可能だった。


それについては、前ページの後半をお読みいただければ想像に容易いだろう。




つまり、結局カブったもの以外全て注文したのだ。





彼隅家の財力に、連合は改めて感謝した。





数ヶ月前にも、彼ら用の布団もわざわざ人数分揃って購入してもらっていたのだ。




実はそれは自分と荼毘が安定してベッドで眠るためという目的があったのだが、そんな事情を知らぬトガやスピナーを始めとしたチーム素直はきちんと感謝した。

素直な子ってかわいい。







今もそうだ。木製のテーブルを囲んで、もきゅもきゅとピザを頬張る連合メンバー。

こうしていると敵になんて見えない。



ヒーローも敵も紙一重だと聞いたことがあるが、確かにそれは核心を突いているかもしれない。






「おいMr.、酒禁止っつったろ」


「厳しくないですか」




どこから持ち出してきたのか、ビール缶片手にそれを呷ろうとしたコンプレスを小突いて荼毘が言う。


「お前がいるんだからいいじゃん？ダメ？」

「ダメ。コーラにしとけ」

「はいはい」





渋々と言った様子で冷蔵庫にビール缶を返却してきたコンプレス。絶対そこから出してないだろうに。




「つかお前、風呂お湯抜いた？なんで？」

「は？Aが入ったのを他のヤツに触れさせる訳ねェだろ」


「イミフだぜ…」

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