検索窓
今日:79 hit、昨日:122 hit、合計:8,353 hit

ページ24

「やっと来たぜ!早えな!!」


「A、お邪魔しています」


「二人だけでベッド占領しやがって…」


「ヒズミAくん、やっぱり名字もカァイイのです」







日が沈んだ頃にやっとリビングに来たAを、それぞれの性格がよく反映されたリアクションがお出迎えした。




人が多い場所が元来苦手なAの頭が、怪我とは関係なしに再び痛んだ。




















こうして始まった、敵連合in彼隅邸の共同生活。



AFO大先生(逮捕済)のおかげで完全なる安全地帯となっているそこを、彼らはひとまずの拠点にし活動を再開した。







と、一旦体の良い御託を並べてみたが、レジデンス彼隅に入居してからの一週間ほどは、連合は傷を癒やすのに徹した。




最も回復に時間がかかったのは黒霧、次がマグネで、慢性的栄養失調+運動、睡眠不足のAが三番手である。



"個性"の強制発動がどれだけダメージを負わせるか、そして常日頃から自己管理することの大切さがしみじみと分かるデータが出た。いらん。





そしてその間、比較的軽傷且つ真面目なスピナーや一生懸命なトゥワイス、暇なコンプレスは組織拡大のためのスカウトに出向き、荼毘はここぞとばかりにAの世話を焼いた。




手当は下手でもAの扱いに関しては頭一つ抜きん出ている彼は、だるそうにしながらも服装を始めとしたAの色々を自分好みにセレクトできるのが楽しくて仕方ない様子だった。




ある時、同じ風呂場を使っているはずなのに、他のメンバーとは違うシャンプーやボディソープの香りを漂わせて上がってくるAを不思議に思い、コンプレスが恐る恐る尋ねたことがあった。





訊いてもいない荼毘から、





「俺が選んだヤツで俺が洗ってるからな」


とさも当然のように返ってきた時は腕にサブイボがたった。


後半半分の情報は切実にいらなかった。


コイツらは何なんだろうか。

これで付き合っていないというのだから、果てにはそういうフレンドなのだろうかと勘繰ったこともあったが、Aへの荼毘の溺愛っぷりからしてそうとは思えない。

コンプレスはもう二卵性の双子なのだと自分を納得させた。双子の間に開く二年の差は忘れた。

Ep.12_飲み会 →←Ep.11_帰宅



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
32人がお気に入り
設定タグ:轟燈矢 , 敵連合 , 荼毘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

篠瀬(プロフ) - 金爽さん» こちらこそ、読んでいただき、コメントもくださりありがとうございます😆そう言っていただけると本当に嬉しいです!! (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
金爽(プロフ) - あ、、さ、さいこう。ありがとう、ござい、ます。 (4月1日 0時) (レス) @page35 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ありがとうございます!とっても励みになります!!もっと面白い話をお届けできるよう、これからも頑張ります!! (3月27日 10時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 面白かったです(^o^) 更新頑張って下さい! (3月27日 9時) (レス) @page25 id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:篠瀬 | 作成日時:2024年3月11日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。